【黒バス】私を見ない彼のことなんて・・・【赤司征十郎】

29話 ページ32

貴「そろそろ教室に戻らないとやばいよね」





結局授業に戻ることなく終わりのチャイムが鳴ってしまった。




ゆっくりと立ち上がり重くなる気持ちを抑えつつ教室に向かった。









さ「あ、A！！やっと帰ってきた」



貴「さつき。心配かけてごめんね」




さ「ううんそんなことないよ。それより黄瀬くんの話ってなんだったの？」



貴「えっとね、告白された」




正直に話すとさつきが驚いた。




さ「キャー。やっと言ったんだきーちゃん」



貴「さつき知ってたの？」



さ「いや知らなかったけどきーちゃんの行動からなんとなく分かってた」




さつき人の行動だけでその人の気持ちが分かるんだ。すごい。




さ「ま、女の勘ってやつだよ」




さつきが自慢げに話す。




さ「そういえば告白の返事どうするの？」



貴「そのことなんだけどね、どうしようか迷ってて」



さ「なんで？」



貴「実はまだ赤司くんのことが好きなんだ。私前に進めてないから」



さ「そっか」






確かに黄瀬くんのことはいい人だと思う。



だけど赤司くんのことも好き。



でも赤司くんはさつきに話しかけてたし、私のことなんて絶対に好きになってはもらえない。



それなら





貴「私、黄瀬くんと付き合おうかな」



さ「え！？赤司くんは？」



貴「これからは黄瀬くんを好きなる努力をするよ。赤司くんのことは諦める」







そう言って私は黄瀬くんに返事をするため教室を飛び出した。






さ「ちょっと待ってA。赤司くんは――――――――。」








さつきが何か言ってたけどうまく聞き取れなかった。

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