堪忍袋の緒が切れた。

いい加減にしろ12 ページ13

花巻side


Aがいじめてるなんて嘘だって思ってた。けど、泣きながら話す如月は震えてて、昨日腕を強く握られたって腕に包帯巻いてて…


信じざるを得なかった。



けど




『…何言っても信じてもらえないマネージャーなんていらないですよね。』




そう言ったAの目はやけに悲しそうで。



やっぱり信じらんねぇ。と思って、コーチがブチ切れてるからその説教を聞いたあと、岩泉と松川と国見と4人であいつの後を追いかけた。着替えて帰るだろし、まだ自転車置き場にいるんじゃねぇか？と話して、そこに走っていくと…




『ふぅーー！！！！！解放されたぜぇ！！！』


「「「「……」」」」


『いつまでもお守りはごめんだなぁと思ってたけど、まさか虐めてると思われたなんてなぁ！私の1年ちょっとの苦労より、可愛さが上なのかよ。なんだよ現役男子高校生は頭の中可愛い女の子のことでいっぱいかよ！！別に惨めじゃないから！！』


「えっと…？」

「これは…？」

「知るか」

「……」


『でも…。もう皆のバレー見れないのかぁ…。』


「「「「っ！」」」」


すげー嬉しそうにしてるなって思ったら、次はシュンとした顔をするから、俺らもグサっとくる。

やっぱり虐め嘘なんじゃねぇか？



『ま、信じてくれない人たちのサポートしたいっていうほどのお人好しではない！！はあ！ストレスな環境からの卒業〜！ありがとう〜！ありがとう〜！』



そう言いながらご機嫌に自転車に乗って帰っていくA。


「岩泉…」

「くそっ！」

「これでよかったのか…？」

「俺はちっとも良くないです。A先輩じゃない無理です。」



その言葉に俺ら3人は後で死ぬほど納得させられることになる。

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