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二十四話 ページ25

「や、特に用ない。」



さっきまで好奇心にあふれていた瞳を細めて三成にそう言ったAに、三成はとうとう気が乱れてきた。



「……なんだと?」
「オレはただ、市がいう やみいろ ってのにキョーミがあっただけ。それを見たから、もう用はない。」
「…なんなんだ、貴様は…」


そこまで言って、三成はあることを思い出した。

つい最近まで烏城に滞在していた刑部が 可笑しな女と出会ったと言っていたが、こいつのことか…?
すると視線をどこか遠くの上空に彷徨わせていたAがぱっと三成を琥珀色に捉え、嬉しそうにニィっと溢れんばかりの笑みをこぼす。


「オレはA。名前は今日、市に貰った」
「貰った…だと?」


引っかかる言葉に顔を顰めた三成は、目の前にいる掴み処のない女が、何故だか放っておけない
何だ?暖かくてほの悲しいこの、懐かしいような感情は…

 
「……まぁ、またすぐに会うことなる。」


そんな三成の心情を察したのかはわからないがそういった Aは一度、ひらりと手を振った。
またね、というかのようなその動作に 三成は一瞬彼女を止めようと思った。しかし、それを言う前ににこりと笑った彼女がこう言った。


「市に手、出したら殺す。」


ざぁっと風が吹き、Aの姿が、消えた。
残ったのは、彼女を捕まえようと空を切った片手を彷徨わせた三成と 月明かりに照らされ 冷たく光る氷だけだった。

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まゆ - 面白かったです^_^ヒロイン、強くて、かっこいいですね^_^市ちゃんとのやりとり、ほのぼのしていて癒されました^_^続きが、すごく気になります^_^これからも、頑張って下さい^_^ (2017年11月25日 22時) (レス) id: 8c0a96a096 (このIDを非表示/違反報告)
狩有(稀にアーロ)(プロフ) - 雅姫さん» アーロです!殺戮シーンは狩有が担当しますが、やっぱエグいですよねぇ…。どこでそんなやり方を仕入れたのかが恐ろしくって聞けません(汗) 歪んだ二人だからこその異常なほのぼのが生まれるんです。いやぁ、BASARA4のお市可愛いなぁ(( (2016年8月31日 15時) (レス) id: fa9e2a923d (このIDを非表示/違反報告)
雅姫 - うわああ!主人公、殺し方が恐い!だけど、市とのやり取りにほのぼのしたのは何故だろう…? (2016年8月30日 21時) (レス) id: 471bbd1612 (このIDを非表示/違反報告)
狩有(稀にアーロ)(プロフ) - 百久一目さん» はい!これからも主人公の心の変化などに、乞うご期待です!(笑) (2016年6月26日 16時) (レス) id: fa9e2a923d (このIDを非表示/違反報告)
百久一目(プロフ) - わァい!!(呵呵大笑)では嬉々として怡怡として楽しみにしさせて戴きますね!!(感性がズれていて申し訳ありません) (2016年6月26日 15時) (レス) id: 421761368c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:狩有&アーロ | 作成日時:2016年5月6日 1時

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