十九話 ページ20
「っっ、い"やぁぁあ"あ"あ"あ"あ"あ"!!!!」
それがわかった瞬間に腕に焼けるような激痛が走る。
痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い!!
背中からの圧迫感が消えると、くノ一はのたうち回った。
こんな筈じゃなかった
こんな奴が居るなんて 聞いていない
どうして、どうして
苦しさに喘ぎ、恨みも篭った言葉を吐きながらこの部屋から逃げようと這いずるくノ一を見ていたAは、両脚の腱を切った。
またも叫び喚くくノ一の周りは、血塗れで、その部屋の畳は既に赤く染まっている。
Aはそんな彼女の目の前にしゃがみ込む。
くノ一は目の前でにたにたと嗤う殺人鬼を見てしまう目が恨めしく、ましてや隠す手もなく、ただただ涙を流して彼女を拒絶した。
「いや‥っ、いやぁ‥っ!!見、ないで…、見たくないっ!!」
「"見たくない"んだな?」
Aはくノ一の顎を く、と掴み上げると そのままもう片方の手を目にかざした。
ぐ、と片目にかけた指の力を込めると そのままずぷりと指を差し込み、ゆっくりと眼球を引き抜いた。
ぶちぶちと嫌な音がする。目の奥から鋭いような鈍い、形容し難い激痛が走る。
「ぃい"っ、あ"あ"あ"あ"あ"ぁぁあ"あ"!!!!」
「ちっ、上手く取れねー…潰れちまった。」
抉られる。そう思ってしまったくノ一は、眼前に迫る手に恐怖で残った片目の瞳を揺らす。
…しかし、いつまで経っても目玉をくり抜こうとする気配がない。
おそるおそる殺人鬼を見上げると、彼女は背後に顔を向けていた。
気づかなかったが、襖が開いている。
誰かが居るのだろうか。そう考えると 助けてもらえるかもしれない。と忍らしからぬ考えがよぎり 僅かな希望に涙が出た。
こんな狂人に嬲り殺されるよりも、牢獄で首を吊って死んだほうがよっぽどマシだ。
しかし、それはAがこぼした一言で 絶望に変わる。
「…市……、」
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まゆ - 面白かったです^_^ヒロイン、強くて、かっこいいですね^_^市ちゃんとのやりとり、ほのぼのしていて癒されました^_^続きが、すごく気になります^_^これからも、頑張って下さい^_^ (2017年11月25日 22時) (レス) id: 8c0a96a096 (このIDを非表示/違反報告)
狩有(稀にアーロ)(プロフ) - 雅姫さん» アーロです!殺戮シーンは狩有が担当しますが、やっぱエグいですよねぇ…。どこでそんなやり方を仕入れたのかが恐ろしくって聞けません(汗) 歪んだ二人だからこその異常なほのぼのが生まれるんです。いやぁ、BASARA4のお市可愛いなぁ(( (2016年8月31日 15時) (レス) id: fa9e2a923d (このIDを非表示/違反報告)
雅姫 - うわああ!主人公、殺し方が恐い!だけど、市とのやり取りにほのぼのしたのは何故だろう…? (2016年8月30日 21時) (レス) id: 471bbd1612 (このIDを非表示/違反報告)
狩有(稀にアーロ)(プロフ) - 百久一目さん» はい!これからも主人公の心の変化などに、乞うご期待です!(笑) (2016年6月26日 16時) (レス) id: fa9e2a923d (このIDを非表示/違反報告)
百久一目(プロフ) - わァい!!(呵呵大笑)では嬉々として怡怡として楽しみにしさせて戴きますね!!(感性がズれていて申し訳ありません) (2016年6月26日 15時) (レス) id: 421761368c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:狩有&アーロ | 作成日時:2016年5月6日 1時