小さなヤキモチ。 ページ6
.
横でしかめっ面のボルトを見つめる。
『ねぇ、私なにも見られてないし平気だよ?』
「そういう問題じゃないんだって」
『なんで私よりボルトの方が怒ってるのよ』
冗談交じりで笑いながら彼を見つめると少しびっくりした顔のボルトと目が合った。
「そう言われればそうだってばさ」
『ねぇ、もしかしてヤキモチ』
そう私が言うとみるみるうちに顔が赤くなるボルト、
「なっ…は、えっ!」いつとの彼からは想像もつかないようなくらい真っ赤になっている彼に、つられて赤くなってしまう。
「あぁ…そうだうまてばさ!見られたくなかった」
『っ…!』
急に大人びた顔をするボルト
どうしていいか分からず下を向くと私の長い髪をゆっくりと触り始めた。
「髪も、肌も、Aも…触られたくないし見られたくないってばさ。」
『…、恥ずかしい、』
「本心」
急に真剣な顔をする彼に戸惑いを隠せない私、
ボルトからの好意は感じてたし、私も彼もお互い友達以上だと思っていた。
こんなハッキリとヤキモチを妬かれたことは無い。彼から直接的な好意を向けられた事は無い、この鳴り止まない心臓はどうしていいのか分からない。
(あぁ…こんなにも貴方のことを…)
気付いた気持ちは止める事が出来ない。
そっと彼の手に触れるとゆっくりと指を絡め握り返してくれた。きっとこのままキスをするのだろう、彼の青く澄んだ瞳と絡まり合う目線、
ゆっくりと近付く彼、目を閉じる私、
ボルトの吐息がすぐ側まで感じれる。
「Aさん、七代目がお呼びです!」
突然ドアの開く音と共に連絡班の方が入ってくる。
思わずバッとボルトを突き飛ばしてしまった、彼はソファーからひっくり返るように尻餅をつく。
「いっててて、」
『ボルト、ごめんねっ!』
逃げ出すように部屋を出る。
彼に男を感じてしまった、たぶんこの意識は止める事が出来ないモノとなって私を捕まえる気がする。
.
180人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ちゅん(プロフ) - プリンさん» えぇ、感想嬉しいです^. .^ ੭私の自己満の夢小説だったんですけど、こんなに喜んで貰えたら更新頑張れます!!^. .^ ੭笑 (7月19日 6時) (レス) id: 7cfd562139 (このIDを非表示/違反報告)
プリン - 凄いほんとにすごい!サラダがシスコンなのがちょっと意外かも…ボルトとの関係にすごいドキドキしてこっちまで顔赤くなっちゃった!!!めっちゃニヤニヤしまくってた!!!ありがとうございます! (7月17日 9時) (レス) @page32 id: b0a3cb570a (このIDを非表示/違反報告)
ちゅん(プロフ) - こーがさん» コメント気付きませんでした!嬉しいコメントありがとうございます!ですよね、分かります!私も妄想を小説にしてしまいました!(笑)奇跡起こりましたね!笑 (5月25日 23時) (レス) @page21 id: 7cfd562139 (このIDを非表示/違反報告)
こーが(プロフ) - サクラちゃんのピンクを受け継いだサラダちゃんと姉妹設定のソレをちょうど最近妄想した私にとってこの作品との出会いは奇跡でしかない。ありがとうございます。 (2023年4月25日 0時) (レス) id: da454ef0ae (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ちゅん | 作成日時:2023年3月28日 23時