48話 ページ49
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『シンキ、母を見て』
シンキは不安に満ち溢れた目でAを見る。
Aが愛情を注いでいなかったのではない、シンキはAから沢山の愛情を貰ったのだ。
だからこそ、それを失うのが怖いのだ。
またひとりぼっちになってしまう、
それがシンキのチャクラの乱れを起こしているのだ。
「は…義母上、」
不安そうに私を呼ぶシンキ、
ゆっくりと風我と共にシンキを抱き締める。
ビクッと反応した身体の硬直は徐々に解れていった。
『シンキ、母はシンキに会えて本当に幸せなの。シンキが思ってる何十倍も喜んでいるのよ?』
「うそ…です、それは義母上に子供が…」
『ふふ、そう最初は子供が居なかったのもある。けどシンキが居なかったら愛音も風我も生まれてないのよ?それだけは自信を持って言える。』
「…!!」
『シンキが思ってる様な事にはならないわ、私はあなたを離すつもりないもの。私の大事な息子』
「義母上…っ!」
シンキはゆっくりとAを抱きしめる。
すると二人の間にいる風我が「あーうー」と声を出しながらシンキの頬を触っている。
『ふふ、風我お兄ちゃんですよ〜』
「あーあー!うっ!」
「…可愛い、」
シンキが風我を受け入れてくれた。
我愛羅の方を見て頷くとほんのり微笑んでAに返事をした。
俺の妻は凄いな、
シンキの気持ちを汲み取り欲しい言葉をかけてあげる。
俺自身も何度助けられたか分からないが、
それ程までにAの存在は俺たち家族にとって大きいものなのだ。
シンキも風我を受け入れた、
それは紛れもない事実で、目の前に自分が持ちたかった、それと同時に怖くて仕方なかった家族がある。
今は幸せだ、
確実にそれだけは言える。
俺は風影だ、この里と家族は絶対に守ってみせる。
『我愛羅、そういえば愛音は?』
「愛音はアカデミーだ、夜に家で会えるだろう」
『そっか!楽しみだなー』
「最近は愛音が晩御飯を作っていたんだ」
『いつの間にそんなお姉さんに…っ!』
「久しぶりにAのご飯が食べれるのだ、楽しみだな。」
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リアナ(プロフ) - すみません、他の火影ではないと思います。言うとすれば他の影たちであってます。 (5月27日 0時) (レス) @page12 id: 90e3b2b81c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ちゅん | 作成日時:2022年10月17日 7時