47話 ページ48
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「俺の息子か」
『そうだよ、風我〜パパだよ』
腕の中の風我は少し不安そうにしながらも我愛羅に向かって手を出したのだ。
我愛羅は風我を抱き上げた。
すると先程まで不安そうな顔をしていた風我が我愛羅を見て「キャッキャ」と声を出して喜んだのだ。
『父親が分かるのね…離れて暮らしてたのに』
「あぁ、その様だな」
『私も嬉しい』
我愛羅は風我を右手で抱きAの腰を左手で抱き寄せる。
そんな彼がいとおしくてAは我愛羅の頬に触れるだけのキスをした。
「そういうのは姉の前ではやめてもらえるか」
『て、テマリ姉さん、すみません』
「居たのか、」
「居たよ!!!」
私達はそのまま風影屋敷に向かった。
私も風我と一緒に風影屋敷に向かい、そのまま待つ事にした。
何を待つかって?
今日はもうすぐシンキが帰ってくるらしい!!!
噂をすればノックがなり「失礼します」とシンキが現れた。
『シンキー!!!!』
思いっきりシンキを呼んで抱き着くとその小さな身体でしっかりと受け止めてくれた。
「は、義母上、どうしてここに」
『戻ってきたのよ、元気だった?』
「はい、義母上もお変わりなく…!」
ふとシンキは我愛羅の腕にいる赤ちゃんに目がいった。
義母上の大きくなっていたお腹は小さくなっておりその存在が現実を帯びてきた。
「……産まれたのですね」
少しだけ不安だった。
産まれた子が…男の子なら…
もしかして俺(シンキ)は要らなくなるのでは無いか。
そうなっても受け止める、そう誓ったはずなのにうるさく鳴り止まない心臓に嫌気がさす。
『そうなの、待ってて』
パタパタと走って義父上の元へ行く義母上、
あぁ、行かないで欲しい。なんて子供みたいなことを思ってしまった。
しかし現実は甘くもなく、
新しい我が子を抱いた義母上になんとも言えない気持ちになってしまった。
そしてこっちに来る義母上、
(来ないで欲しい。)なんてヤキモチなのか、なんの感情か分からないモヤモヤが心を支配する。
シンキの周りがピリッとピリつく、
そんな空気を読み取って我愛羅が声をかけようとするもAが手を出して首を振った。
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リアナ(プロフ) - すみません、他の火影ではないと思います。言うとすれば他の影たちであってます。 (5月27日 0時) (レス) @page12 id: 90e3b2b81c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ちゅん | 作成日時:2022年10月17日 7時