32話 ページ33
.
次の日、ボルトとシンキも無事だと伝書が飛んできた、シンキも怪我を負ったが木ノ葉で保護をしてくれているらしい。それを我愛羅から伝えられた私はホッと一息つく、
「俺はシンキを迎えに行くついでにナルトと少し話してくる。」
そう言って病院から立ち上がる我愛羅、
彼もまた大怪我を負ったのにすぐ動くクセは昔から変わらない。『私も行く』と言ったが「愛音が居るんだ、里で待っててくれ」と言われてしまったのだ。我愛羅の気持ちは分かるが迎えに行く時に大筒木に襲われたらどうするのだ?こう思ってる私の気持ちは汲んでくれないのか、
『いやよ、貴方をもう一人にはしたくない。私も行くから』
「A………分かった」
我愛羅は守鶴様や大筒木の事で愛音が寝てからしか帰って来ない。その間に愛音がどれほど修行して強くなったか知る由もない、だからこそ娘の成長を一緒に喜んで欲しいのだ。
_________________________________
雷車の駅に愛音と一緒に来る。
最近は抱っこも言わなくなり自分で歩く事が増えた愛音、しかも我愛羅やシンキと同じく雲母が使えるようになった為、わざわざチャクラを使ってそれに乗り移動している。(まぁ、チャクラコントロールにはピッタリなんだけど)
我愛羅の娘だと改めて思う。
砂を使った忍術、私には砂の使い方は教える事が出来ないため愛音はシンキに頼んで教えて貰っている。本当は父である我愛羅に頼みたいのだけれど、誰に似たのかワガママを言わなくなってから自分の心を消すのが上手くなった。
私にも甘える事をしなくなった。
隣で浮かぶ娘を少し寂しい顔をしながら見つめていると「パパ!」と娘の嬉しそうな顔の先に我愛羅がいた。
「パパ!パパの怪我は大丈夫??」
「あぁ、心配かけたな。愛音」
「ううん、パパのお仕事が大変なのは知ってるもん」
ふと寂しそうな顔をした愛音を我愛羅はヨシヨシと頭を撫でる。そして「雲母を使うのが上手くなったな、Aに聞いていたが凄いな」と愛音を褒めたのだ。愛音も我愛羅に褒められる為に頑張ったのでこれ程嬉しいことはないはずだ。
「うんっ」と我愛羅の胸の中に飛び込んだのだ。
頭を撫でながら愛おしそうに愛音を見る我愛羅、それにキュンキュンと心臓の音が鳴り止まない私、なんて幸せな時間なのだろう。
けど一人足りない、私の大事な息子を迎えに行こう。そして任務を成功させた彼を思いっきり抱き締めてあげよう。
.
250人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
リアナ(プロフ) - すみません、他の火影ではないと思います。言うとすれば他の影たちであってます。 (5月27日 0時) (レス) @page12 id: 90e3b2b81c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ちゅん | 作成日時:2022年10月17日 7時