2 ページ2
*
Aは昔から美術が得意だった
美しく、繊細で人を魅了させる絵を描く
だからきっと、彼女はもっと美術を上達させたくて、留学するなどと言い出したのだろう
好きなことを上達させよう、と思う心はいいことだとは思うけれど...
そしたら、ボクと君は離ればなれだ
そしたら、あの時交わした約束はどうなるのかな?
そう、破られてしまう
初めて交わした約束が破られるなんて、自分勝手だけど、ボクはごめんだ
「 フーン、そっカ... 」
「 夏目には一番に言っておきたくて... 」
『 行かせないよ 』
楽しそうに話していたAは固まった
薄い桃色の唇がゆっくり、小さく開いた
「 な...んで?夏目?どういうことなの? 」
「 そのままの意味ダ。君を留学なんてさせないかラ 」
冷たくそう言うとAは目に涙を溜めたまま黙る
君はやっぱり変わらない
ここで敏腕プロデューサー、なんて呼ばれても、君は昔と変わらない
臆病で、ボクがいないとダメな女の子なんだから
ボクとずっといればいい
「 夏目には...関係ないもん‼これは私が決めたことだからッッ‼ 」
だけど彼女はまだなお反抗する
きっと彼女はボクがいなくても生きていけるとでも思っているのかな
可哀想な少女だ
大丈夫、ボクがこれからしっかり躾けるからね
ボクはある薬を口に含んで、彼女の手首を引っ張り
ボクの唇から、彼女の唇へそれを流し込んだ
彼女は顔を赤くし、驚いたように目を丸くした直後
力なく、へにゃりと座り込んだ
*
62人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
めむ - このお話、凄く面白かったです!!他の作品も楽しく読んでいます! (2021年1月9日 11時) (レス) id: b39a06e64c (このIDを非表示/違反報告)
ミリリン(プロフ) - すごいです!この小説は本当に楽しかったです!ヤンデレ夏目くんがいいね! (2020年10月14日 2時) (レス) id: 36e723ec54 (このIDを非表示/違反報告)
伊達 光秀 - すいません…2ページ目で、もう既に夏目君にやられたんですけど…なに!?口移しって、なに!?これだから、夏目推しはやめられないんじゃーーーー!! (2019年6月25日 18時) (レス) id: f7e36ec018 (このIDを非表示/違反報告)
蓮城桜 - ヤンデレ夏目くんいいね♪(*^^*)ウフフ(ドMじゃないよ!) (2017年10月2日 7時) (レス) id: bfea0b4b67 (このIDを非表示/違反報告)
暁夜桜(プロフ) - ラキさん» ありがとうございます。ヤンデレ書くのは難しいですが頑張ります。満足するような作品ではありませんがどうぞよろしくお願いします。 (2017年3月21日 21時) (レス) id: f5eefd0402 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:暁夜桜 | 作成日時:2017年3月20日 22時