*。心拍数#鶲 *。 ページ9
*
「じゃあさ、そろそろ学校行かない?」
『へ?』
女性の一言に、思わず間抜けな声を漏らす少女。
その目は大きく見開いていた。
「ここ何ヶ月体調も安定してるし。
佐倉先生は大丈夫って言ってたよ」
「マジですか!A、よかったな!」
嬉しそうにする少年に対して、少女は浮かない表情だ。
『ええ。でも…車椅子で行けるの?持ち運びは楽だけど、
何日力が抜けるか分から無いのに。ひとりでなんてとてもじゃ無いけど…』
「大丈夫大丈夫。あたしが送迎するから」
『それは駄目よ!私、周りに迷惑をかける位なら…
少女は下を向き、掛けている布団を握り締めながら言う。
声は少し震えていた。
「Aちゃん…」
「遥さんがダメならオレが手伝う」
『そう言う問題じゃ無いの!!』
病室に大きな声が響く。
少年は小さな溜め息を吐き、話始めた。
「オレはAに学校に来て欲しい。それでもっと、いろんなものをたくさん見て経験して…楽しんで欲しい」
『修君…でもっ、迷惑かけちゃう…』
「迷惑なんかじゃねーよ。むしろもっと頼ってくれ」
沈黙が訪れた。
少しして女性が少女に問う。
「だってよ、Aちゃん。どうする?」
少女は下を向いたまま、黙り込んでいる。
「無理強いはしねーけどな。でも」
『?』
「あいつらに会えば、きっと学校に行きたくなると思うぜ?」
少年は“また明日な”と、笑顔で少女の頭を撫でて
病室を後にした。
「修造くんは優しいね」
『本当、よね…ねえ遥さん。私は後_年も生きられる。
逆に_年しか生きられ無い。
私は、どうすれば良いのかしら?』
「Aちゃんがしたいコトをすればいいんだよ。
Aちゃんはいつも頑張ってるから。
もう少し、ワガママ言っていいんだよ」
女性は少女に微笑んだ。
『遥さん…』
「よし、じゃあ明日のカッコ決めよっか♪」
*
37人がお気に入り
「黒子のバスケ」関連の作品
この作品を含むプレイリスト ( リスト作成 )
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
柑子露草(プロフ) - 凉葉さん» お久しです(ノシ 'ω')ノシ 絶対に可愛いですよ!もうほんとに!! されたい((蹴← ありがとうございますっ!! (2014年8月2日 8時) (レス) id: 830b7798e6 (このIDを非表示/違反報告)
柑子露草(プロフ) - 凉葉さん» ばんわですっ(ノシ 'ω')ノシ バンバン ありがとうございますぅぅぅぅ(( (2014年6月9日 22時) (レス) id: 830b7798e6 (このIDを非表示/違反報告)
柑子露草(プロフ) - 焔さん» (* 'ω')ノwww (2014年5月11日 18時) (レス) id: 830b7798e6 (このIDを非表示/違反報告)
焔(プロフ) - 柑子露草さん» ノシ (2014年5月11日 18時) (レス) id: 046ff7d08a (このIDを非表示/違反報告)
柑子露草(プロフ) - 焔さん» ('ω')ウィッス← 頑張ります(ノシ 'ω')ノシ (2014年5月11日 18時) (レス) id: 830b7798e6 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:柑子露草 | 作成日時:2014年4月8日 8時