名前を呼んで。【ツイステ】 (ページ26)

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ep26.良妻賢母ページ26

六「A～！お昼ご飯～！」

『ん。持ってきたよ。』

マレウス達と別れて、食堂へ向かった。
人の作るものは、どうしても慣れないのでお弁当。六花も同様。

六「りょ、良妻だぁ｡ﾟ(ﾟ´ω`ﾟ)ﾟ｡」

『…泣くほど？』

色とりどりに詰められたおかずを見て、六花が唇を噛み締めて真剣な涙を流す。
慣れない異世界へ来て、慣れたおかずを見たせいだろうか。

ﾃﾞｭｰｽ「Aはいい母さんになりそうだな」

六花の弁当を見て、デュースがそう言った。

『…まざこん？』

六「せやな(＾ω＾)」

ﾃﾞｭｰｽ「ぼ、僕は別にマザコンでは…！」

ｴｰｽ「いやマザコンだろ(笑)
いい嫁にもなりそうだな、Aって。」

『…連夜さまの所に永久就職したい。』

──最愛の兄と、永久に。

ずっと、濁った水中に沈んでいた。
このまま溺死したほうが、ずっとマシだと思っていた。

「お前は、水面に上がれる。
俺が必ず引きやげてやるから。」

その優しい温もりに、水で濡れた冷たい心が温かくなった。

…トラッポラくん達に話す気は、ないけれど。

六「結婚式には呼んでね！
バッチリAのウェディングドレスの写真撮るから！」

『可愛く、撮ってね？』

六「イエス、マイロード。」

ｴｰｽ「は？監督生恋人いんの？」

『恋人じゃないけど…。
片思い、かな？』

────人間とは違う、片思いの形。

ｴｰｽ「へー…じゃあ俺にもワンチャンあんじゃん。ﾎﾞｿｯ」

『？』

ｴｰｽ「いや、此方の話。」

何かを呟いて、すぐにいつもの笑顔に戻ったエースが気になったが、まあいいかと思った。

『…六花、頬についてる。』

六「え"マジすか」

六花の頬についたお弁当をとると、照れくさそうに六花が笑った。

ｸﾞﾘﾑ｢はぐはぐ！ところでオマエたちの寮は今朝見たけど他の寮ってどんなのなんだゾ？｣

｢学園のメインストリートにグレート・セブンの石像が立ってたじゃん？あの7人に倣ってこの学園には7つの寮があるんだよ。｣

グリムの問いに答えるように、背後から聞き覚えのない声が聞こえた。