苺 の シ ョ ー ト ケ ー キ ページ1
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東京の、少し通りから外れたところにある小さなケーキ屋さん。
それが、私の働いているお店だ。
従業員は、私と店長の2人しか居ない。
私は接客だけで、まだお菓子は作らせて貰えない。うちの店長は少し昔気質な人だから、まだまだ私なんて未熟者なのだ。
本当は、実際にお店に出してみたいけれど……。
だけど、最近私には楽しみにしていることがある。
常連の五条くんだ。
彼はすごく甘い物が好きで、よくここのケーキを買ってくれる学生さん。
実は、出会ったのはお店ではなくて、公園だった。
作ったケーキを、店長にボロクソに言われてしまい、公園でそのケーキを入れた抱えて泣いていたところを、彼が話しかけてくれた。
ケーキの香りに釣られてきたらしい。
それから、五条くんは私の作ったケーキを食べてくれて、美味しいと笑ってくれた。
それ以来、五条くんはよくうちの店に来てくれるようになった。
だけど、うちの店長が作ったケーキじゃなくて、私の作ったケーキを食べたがって、私は店長には内緒で、前日に作ったスイーツをこっそり五条くんに渡すようになった。
今日も、五条くんは来てくれた。
「いらっしゃいませ！ また来てくれたんですね！」
「…まあ、美味いんで…ここの店の」
「今日は苺のショートケーキがオススメですよ」
「ふーん、じゃあそれひとつと、あとコレとコレ」
五条くんはそう言って、店長の作ったケーキをふたつ指差す。
…ショートケーキは、私が作ったものだ。
五条くんはそうやって、私の作ったケーキ(もちろんお金は貰っていない)と、店長の作ったケーキを買っていく。
「ふふ、ありがとうございます」
「あんたのケーキ、まだ店に出ないのかよ」
「……うーん…、まだまだ未熟者ですから…」
「ふーん」
こんなに美味いのにな。
五条くんはそう呟いて、それからニヤリと笑った。
「ま、俺が独り占め出来るからいーか」
……五条くん、君、モテるね…。
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ツッコミ担当紫音 - 完結…だと？ (2022年4月8日 23時) (
レス) @page6 id: 5b8ca2bcc2 (このIDを非表示/違反報告)
福寿茶寮(プロフ) - 完結？ (2021年11月16日 9時) (携帯から) (レス) id: 998ae028aa (このIDを非表示/違反報告)
ユキ(プロフ) - 砂糖増し増しでお願いします！！この作品、大好きです！作者様も大好きです！更新頑張ってください！ (2021年4月17日 0時) (レス) id: 7272416208 (このIDを非表示/違反報告)
舞香(プロフ) - この作品とても面白いです……！！不器用な呪専五好きすぎます…！！更新頑張ってください！ (2021年4月11日 14時) (レス) id: 26fd9ad117 (このIDを非表示/違反報告)
chopi(プロフ) - この作品とっても面白いですね！私の渇いた心を潤してくれました！次も楽しみにしています！ (2021年4月11日 14時) (レス) id: ab33f154b9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雨ノ | 作者ホームページ：
作成日時：2021年4月11日 0時
