leaf ~D.Gray-man~ 3rd

第5章 KURENAI 0 ページ41

＿＿ズキン


右目が痛んだ。

一瞬の痛みだったけど、また異変が起こっているんだってことがなんとなくわかった。

『……また争い事、かな。』


＿＿…あぁ、



結局人間は、



戦わなければ生きていけない種族なのか……









外に出てみると、炎の熱気が伝わってきた。

『………さて。』

＿＿次はどんな愚か者が来たのかな……？


暗闇の中、武器にそっと触れて歩き出す。
大嫌いな“争いの源”へ。









ラビside

『………。
ティムの映像記録だと、ここでアレン達と別れたみたいさ…

ノアと遭遇して左腕を壊されたあいつらは
スーマンのイノセンスだけでも、守ろうとしたんだ』

地面についた血痕を見た限りじゃ、こんだけ出血したなら生きてるかすらわからない。しかも、血痕が残っているのにあるはずの亡骸はどこにもない。

それに…

｢Aは…？｣

Aの姿もそこにはなかった。

血痕は1つ。どちらかはわからない。

でも2人ともいない。

＿＿…どうなってんさ……？

｢血の跡……
ここにいたんだ………


でも いない。

どこにもアレンくんとAがいない……！｣

うつむいた時、ふと目に入ってきたのはスペードの1。…たしか汽車で会った瓶底メガネがくれたんだろう。スペードの1だけがはらりとそこにあった。

それを拾い上げ、じっと見つめていると……


{聞こえるか ラビ}

ゴーレムからジジィの声が聞こえた。

『…何？』

そう答えた、次の瞬間………



ガサッ

『！？』

物音が聞こえた。

{……ラビ、聞こえんのか？港へ戻れ。}

『……今…』

確かになにか聞こえた。すぐそこから…

＿＿アレンかAがまだ…近くにいるのか？

それとも……

『………っ

わかった。すぐ行くさ。』

そう答えて、オレは音の方へ歩き出した。

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