Dark 21 ページ39
Aside
私はアレンを見つめた。斜め前にいるアレンが、どんな表情をしているのか私には見えない。
「………。シラケるね
盗りゃしねェよ。このままじゃオレの手袋汚れるもん。だから普段はティーズを手につけて喰わせてんだ。
スーマンはちょっと協力してくれたから、すぐ殺らずにティーズを仕込んで苗床になってもらった…おかげで少し増えたよ。
残念だよ、少年。
白いオレん時に会えてれば、もう一度カードで勝負したかった。」
タバコをポイと捨て、その人はトランプのようなカードをまわしている。そのトランプがパチンと止まった時、その人は言った。
「少年は、“アレン・ウォーカー”か?」
アレンは黙って答えない。それを見たその人はアレンの首をガッと掴んだ。
「答えろ。少年はアレン・ウォーカーか?」
それでも答えない。その時……
{正〜解でございまぁ〜〜す
こぉ〜〜いつが アレン・ウォ〜カァ〜〜〜}
どこからか声がした。人影は見えない。
{デェ〜リィトォ〜〜}
その瞬間、その人はアレンの左腕に手をかざしてつぶやいた。
「じゃあまず、イノセンスの野郎から逝こうかな」
バチバチと電気のような音と共に、何かが崩れる音がした。
__まさか……
アレンは倒れていた。その左腕は崩れている。
「知ってた?少年。イノセンスって破壊できんだよ。オレらノアの一族と千年公はね。
今まで殺して奪ったイノセンスはもう全部、壊してる。“ハート”だったらお前らの持ってるイノセンスは全部消滅する。それがあたりの現象。
さて、少年のイノセンスはどうかな?」
そう言ってチラリと背後を見る。
「そこの、スーマンのイノセンスだろ
少年のイノセンスを壊ってスーマンのが消滅すりゃ、これが“ハート”だったってことになるんだ」
「……ろっ」
私は無意識に体を動かしていた。ずるずると這いながらアレンのイノセンスに手を伸ばす。
「やめろおぉぉぉおおおお!!!!」
叫び声が響く。
__…お願い、間に合って………!!!
あと少し。思い切り伸ばしたその手は……
空を掴んだ。
光を放って砕けたアレンの左腕。私はそれを呆然と見つめた。
「なんだハズレか
ま、今回のオレの仕事は要人の暗殺だしな」
その人は私の横を通り過ぎていった。
「A……。
……。逃げろ、ティム…
スーマンのイノセンスを持って逃げろ」
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珱月(プロフ) - 亜月さん» ありがとうございます。゚(゚^ω^゚)゚。 頑張って更新します! (2016年8月14日 18時) (レス) id: a15ea40ce6 (このIDを非表示/違反報告)
亜月 - 更新頑張って下さい! (2016年7月21日 17時) (レス) id: f4f75aec8b (このIDを非表示/違反報告)
珱月(プロフ) - 凛乃さん» ハジメマシテ(°▽°) いつもお読みいただき、本当に本当にありがとうございます(ノД`、) オチ有りですね…φ(.. )ご協力ありがとうございます´`* これからも、どうぞよろしくおねがいします! (2015年8月31日 21時) (レス) id: a15ea40ce6 (このIDを非表示/違反報告)
凛乃(プロフ) - 初めまして!とても面白くて、いつも楽しませてもらってます!私はオチ有りがいいです!!できればアレンですかね~!長文失礼しました (2015年8月31日 17時) (レス) id: 8157c16726 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:珱月 | 作成日時:2015年8月20日 12時