85，苦い思いの一方で ページ37
「もしもーし」
「は、はい！」
「頑張ってますね。炭治郎君」
Aが伊之助との溝に悩まされていた頃、
炭治郎はと言うと屋敷の屋根の上で瞑想し、
意識を研ぎ澄ませているところであった。
機能回復訓練の最中である。
伊之助も善逸も辛い鍛錬故に、
逃げ出してしまったというのに
炭治郎は就寝時間であろうと
その体を休めずに熱心に取り組んでいた。
そんな中、声をかけてきたのは
しのぶである。
しのぶとしばらく話したのち、炭治郎が
ハッと唐突に思い出した事を口にする
「あの、しのぶさん」
「はい、何でしょう」
「Aの事で、気になる事があって」
「Aの事？Aに何かあったのですか」
炭治郎は、那田蜘蛛山で
累から得た情報を しのぶに打ち明けた。
もしも累の言っていた事が
事実である以上、
Aがまた狙われるかもしれないと
危惧したのである
「…そうでしたか」
「Aが鬼と…あの鬼舞辻と、
関係があるのは本当なんでしょうか？」
「それは分かりかねますね。
何せ彼女は過去を覚えていない。
私と出会った時もそうでしたから」
しのぶの言葉に、炭治郎はますますAの
雲行きが怪しくなっている事に眉を潜める。
Aが鬼狩りを続ける以上、
鬼に狙われるづける可能性が高いからだ。
「これは私1人の独断では
決めかねる事案ですから、
一度お館様に話してみるとしましょう。
Aが鬼舞辻と
関係があろうとなかろうと、
もう…あの子に苦しい思いは
させたくありませんから」
月を見上げる しのぶをみた炭治郎は
ホッと胸を撫で下ろした
「良かった。しのぶさんも、
Aを信じてくれるんですね」
「無論です。本当は少しだけ、あの子が
あちら側の暗躍の可能性も考えましたが…
信じてみたいんです。彼女が私達にくれた
幸せな時間は、嘘ではなかったのだと」
「…はい！」
彼らの目には、
Aとの思い出が刻まれていた
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無希(プロフ) - 白夜さん» 作品をご閲覧して下さりありがとうございました！記憶というものがいかにかけがえのない存在なのかをお伝えしたかったので、悲しい・切ないと感じて下さり感無量です！今後も見守っていただけると幸いです！コメント下さり本当にありがとうございました！ (2020年11月27日 6時) (
レス) id: 41ba87352e (このIDを非表示/違反報告)
白夜 - 主人公が 記憶を 失うのは ちょっと悲しい(切ない？)けど、全部 思い出して ほしい…とても 素敵な作品 ですね (2020年11月22日 0時) (レス) id: 95ea5261ad (このIDを非表示/違反報告)
華恋 - ところで、華恋は花咲く恋という意味でいれました。恋愛設定なら、この小説はゆりの恋だと思います。花言葉は幻かくです。記憶を失うからです。夢の中で記憶をみたりさまよう感じで。。 (2020年9月7日 12時) (レス) id: d87eae5019 (このIDを非表示/違反報告)
華恋 - るいの様子を無惨様にみられていたとおもいます。だから、下弦のかいたいの時閻魔に名前をさがすように命令されたりするとおもいます。推測してしまいました。。 (2020年9月6日 12時) (レス) id: 231375fc20 (このIDを非表示/違反報告)
華恋 - 特に提案どうりにいきそうで嬉しいです。夢の中で、鬼の事を思い出したりしそうです。好きだから、無惨様殺しをするというのがよくあります。。難しいとはわかっているけれど、違う形がいいです。 (2020年9月5日 21時) (レス) id: 231375fc20 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：無希
| 作成日時：2020年6月28日 16時
