52,能力の構造 ページ4
危機迫る炭治郎達の一方で、A達は永久状態の敵と戦っている最中であった
「本当に良かったのか?えっと…」
「(人1)Aです、村田さん」
炭治郎と別れたAを見た村田が
刀に張り付いた糸を振り払いながら聞く
「私がいなくても、彼らなら
大丈夫だと思いました。
それに、何とか生き残った村田さんを
死なせるわけにもいかなかったので」
その言葉を聞いた村田が、思わずホロリと
涙が出そうになったのは言うまでもない
「村田さん、それより後ろ」
「え?うわっ!」
村田の背後に、隊員が刀を
振りかざそうとしていたのが見え、
後方に下がろうとしたが
同時に村田の手足に糸が絡みつく
「い、いつの間に…!」
「村田さん!!」
身動きが取れなくなった村田を見たAは、
すぐに息を吸った
「…____雷の呼吸・壱ノ型」
構えたAが
刀を取り、一気にそれを引く
「霹靂一閃…!!」
途端に辺りの風が舞い、村田の糸と
敵の糸を同時に器用に切ってしまった
「…す、凄い」
村田は地面に尻餅を突きながらも
Aの姿を目に焼き付ける
「……呼吸、使うまではなかったんですけど…
まぁ試運転という事で」
大きく息を吐いたAが
村田に手を差し伸べる
「あ、ありがとう」
「どういたしまして」
「君、雷の呼吸の
育手の元にいた弟子なのか?」
「え?育手…?あぁ、えぇっと
そんな感じ、なのかな??」
「なんで疑問形なんだ…」
Aの技は、育手の鍛錬のもと
習得したものではない。
鬼の住む屋敷で鬼を見事に
退治してみせた善逸の姿から得たものである。
Aの種族、鬼は誰しも能力を有している。
この世界の鬼で言うところの
血鬼術のようなものだ
Aの能力は[能力のコピー]である。
相手の技を観る事で、
自身も使えるようになるのだが、
Aの場合は少し他の鬼と違っており、
簡単に使えるようにはなれなかった
例えば、相手が手から
火を発生させる能力を持っていたとしても、
Aは同じように
火を発生させる事は出来ない。
構造を理解し、条件が満たされなければ
能力は使用出来ないのだ
Aが雷の呼吸を使えたのは
善逸をよく観察していた点にある。
善逸がしてみせた独特な呼吸、構え、
それを目に焼き付ける事で
技の獲得が可能になるのだ。
つまり、
抽象的情報から
成り立つ技は習得する事が出来ず、
より具体的な情報から成り立つ技は
使えるようになるのである
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無希(プロフ) - 白夜さん» 作品をご閲覧して下さりありがとうございました!記憶というものがいかにかけがえのない存在なのかをお伝えしたかったので、悲しい・切ないと感じて下さり感無量です!今後も見守っていただけると幸いです!コメント下さり本当にありがとうございました! (2020年11月27日 6時) (レス) id: 41ba87352e (このIDを非表示/違反報告)
白夜 - 主人公が 記憶を 失うのは ちょっと悲しい(切ない?)けど、全部 思い出して ほしい…とても 素敵な作品 ですね (2020年11月22日 0時) (レス) id: 95ea5261ad (このIDを非表示/違反報告)
華恋 - ところで、華恋は花咲く恋という意味でいれました。恋愛設定なら、この小説はゆりの恋だと思います。花言葉は幻かくです。記憶を失うからです。夢の中で記憶をみたりさまよう感じで。。 (2020年9月7日 12時) (レス) id: d87eae5019 (このIDを非表示/違反報告)
華恋 - るいの様子を無惨様にみられていたとおもいます。だから、下弦のかいたいの時閻魔に名前をさがすように命令されたりするとおもいます。推測してしまいました。。 (2020年9月6日 12時) (レス) id: 231375fc20 (このIDを非表示/違反報告)
華恋 - 特に提案どうりにいきそうで嬉しいです。夢の中で、鬼の事を思い出したりしそうです。好きだから、無惨様殺しをするというのがよくあります。。難しいとはわかっているけれど、違う形がいいです。 (2020年9月5日 21時) (レス) id: 231375fc20 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:無希 | 作成日時:2020年6月28日 16時