64，謎の生存者 ページ16
「伝令！伝令！炭治郎・禰豆子・Aノ3名ヲ拘束！本部ヘ連レ帰ルベシ！」
鎹鳥の声が山に響き渡る。共にいた義勇と、
もう1人増援に来ていた胡蝶しのぶは
その知らせによって刀を鞘に収めるが
しのぶは1人、怪訝な顔をした
「どういう事ですか…？今、
拘束者の中にAって…」
しのぶが義勇に確認を取ろうとするが
義勇は既に地を蹴って跳躍していた
「あ、ちょっと冨岡さん！？」
慌てた しのぶも義勇の後ろ姿を追う
「何か知ってるんですか冨岡さん！」
義勇の行先は、勿論Aを発見した場所だ。
「…！」
冨岡が突然減速して着地したのを見て
しのぶも呼吸を使って着地する
「もう、何なんですか一体…
少しくらいは話を……」
しのぶが呆れながら前を見ると
そこには見覚えのある羽織りが
〈隠〉の二人組に抱えられていた
「…そんな、本当に…っA…？」
その場に立ち尽くした しのぶが
目を見開いて唖然とする
「Aの容態は危険な状態だ。
至急下山してくれ」
義勇は、動揺ひとつせずに〈隠〉に伝える。
しかし、〈隠〉は驚くべき事を述べた
「え？でも冨岡様、この方…
どこも怪我されていませんでしたよ？」
「何…？」
「私共も、発見した時は重傷者かと
思ったのですが傷口一つないのです。
今は眠っているだけみたいですね」
義勇は、抱えられているAの顔を
覗き込む。先程まで瀕死状態だった筈…
しかしAの顔色は血色が良く、
穏やかな顔で一定の呼吸音が聞こえる。
生きている何よりの証拠だった
「でもおかしいですよね、隊服はまるで
クマに襲われたのかっていうくらい
大きく破けているのに…」
そう言いながら〈隠〉は間も無くして、
Aを抱えたまま下山して行った。
その様子を後ろから見ていた しのぶが
ようやく口を開く
「どういう事ですか…あれは、
どう見てもAです…でも、彼女は
死んだと、一報がありましたよね…？」
「あぁ。だが、何故かここにいた。
そして、俺が少し前に見た時は
瀕死状態だった…幻覚ではない。
確かに重症だったんだ」
「……でもAが、生きていた…
生きて、るんですよね…？」
しのぶは、震え始めた手を押さえながら
目に涙を溜める
「…指令が来た以上、戻るしかない」
「…はい。お館様が事情を
把握していないとは思えません。
報告を待つことにしましょう…」
しのぶはAのそばにいたい気持ちを
押さえながら義勇と共に帰還したのであった
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無希(プロフ) - 白夜さん» 作品をご閲覧して下さりありがとうございました！記憶というものがいかにかけがえのない存在なのかをお伝えしたかったので、悲しい・切ないと感じて下さり感無量です！今後も見守っていただけると幸いです！コメント下さり本当にありがとうございました！ (2020年11月27日 6時) (
レス) id: 41ba87352e (このIDを非表示/違反報告)
白夜 - 主人公が 記憶を 失うのは ちょっと悲しい(切ない？)けど、全部 思い出して ほしい…とても 素敵な作品 ですね (2020年11月22日 0時) (レス) id: 95ea5261ad (このIDを非表示/違反報告)
華恋 - ところで、華恋は花咲く恋という意味でいれました。恋愛設定なら、この小説はゆりの恋だと思います。花言葉は幻かくです。記憶を失うからです。夢の中で記憶をみたりさまよう感じで。。 (2020年9月7日 12時) (レス) id: d87eae5019 (このIDを非表示/違反報告)
華恋 - るいの様子を無惨様にみられていたとおもいます。だから、下弦のかいたいの時閻魔に名前をさがすように命令されたりするとおもいます。推測してしまいました。。 (2020年9月6日 12時) (レス) id: 231375fc20 (このIDを非表示/違反報告)
華恋 - 特に提案どうりにいきそうで嬉しいです。夢の中で、鬼の事を思い出したりしそうです。好きだから、無惨様殺しをするというのがよくあります。。難しいとはわかっているけれど、違う形がいいです。 (2020年9月5日 21時) (レス) id: 231375fc20 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：無希
| 作成日時：2020年6月28日 16時
