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朝 ページ7
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離れていく夢を見た。手足が宙を泳いでいるようなまるで底なし沼に沈んでいく感覚を覚えている。四方八方暗闇に包まれた小さな孤独を感じたのだ。
「……なに、どうしたの」
少し掠れた声が薄暗闇に響く。新調したばかりのシーツに深く溺れる私と隣にいる彼。白い壁は外の景色に染まって、黒い。寝返りをうった彼が片目をあけ そして私の瞼を親指で撫でた。
「…なんでもない」
ぶっきらぼうに言い切った。夜になると少しばかり寂しくなるのはいつものことで、夜になると優しくなるのは彼のこと。「うそつきじゃん」と私の背中に手を回し、まるで宥めるように叩いた彼の胸にそっと顔を寄せる。彼と同棲を始めたのはつい最近のことである。
12 と書かれた数字に両針が重なった。11 と 2 という数字が携帯のブルーライトの中央に表示されている。おめでとう、心の中で小さく彼の生まれたこの日に感謝した。
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作者名：あんさんぶるParty！ x他3人 | 作者ホームページ：なし
作成日時：2017年10月31日 20時
