8話目 ページ8
あつしside
松野家の六つ子が、3人誘拐された
最初は末っ子の松野
次に松野がいなくなった1週間後、五男の十四松君
そのまた1週間後に四男の一松君
……どう考えても、末っ子から1週間ごとに誘拐されている
A「……お兄ちゃん、トイレ行きたい」
夜中のトイレも1人じゃ行けなくなって、Aが俺を起こすようになった
あつし「………ん。」
ここは松野家だから、いつ俺とAも狙われるかわからない
A「…ごめんね、いつもお兄ちゃんのこと起こしちゃって」
あつし「全然いいよ、怖いもんね。」
…Aは女の子だし、怖いのも無理はない
やっぱり家に帰した方がいいのかと思ったけど、母さんも父さんもいないからAを1人にはしたくない
A「………ありがとう」
…クマだらけの目の目尻を下げ、少しだけ微笑んでトイレへ入っていった
今日は一松君誘拐から6日目の深夜一時
……明日、チョロ松君がすごく心配だ。
______ガチャッ
A「…お兄ちゃん、行こ。」
トイレからAが出てきて、俺はAの手をぎゅっと握った
あつし「……怖いよね。」
A「………チョロ君…が……心配」
…震え混じりの声で、俺の妹は言った
…もう絶対誘拐させちゃダメだ。
今日と明日は、ずっとチョロ松君の周りを見張っていよう。
______ガチャッ
チョロ松「…………ん…」
…部屋に入ってチョロ松君が寝ているのを確認して、少し安堵し俺とAは布団に入った
______
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.
.
「………
.
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…………はは…」
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