の、おまけ。 ページ47
部屋について、どうしよう、って思ってたら、二宮くんが冷蔵庫にビールを入れてからこっちおいで、ってソファをとんとんした。
「はーい」
よいしょ。
横に座ったらいきなりデコピンしてきた。
「いた！なんでデコピンー？」
「翔ちゃんが、芹香さんに浮気したら穴開くくらいデコピンするぞって言ってた」
「穴開くくらい？櫻井くんの指も相当なダメージだよね」
「え！そっち気になった？」
二宮くんがプククって笑った。
「そういえば、ね、A？」
「はい」
「二宮和也病、治った？」
「あのメモ描き、なんで気づいたの？」
「ああ、あれね、Aが帰ったあと相葉さんが、光にすかしてメモの字を読もうとしてたからね、こんなの簡単だよって」
「……」
「月9で見たよ！って鉛筆で塗って浮き出たの見て仰天した」
「……」
「あれ、俺の似顔絵？」
「うん。もっとかっこいいけど」
「……ふふ」
二宮くんが私の肩をガシっ！と掴んだ。
……っ！
「かっこいい？」
「うん」
「おれのこと、すき？」
うう、声が甘いよ。
指先で顎がくいっと持ち上げられた。
噂の！アゴクイ！
クイした手の親指で私の唇をするーんとなぞった。
「……」
「すき？」
「ん」
「ん、じゃなくて、ちゃんと言って？」
「……すき」
「うん、そうかなって思ってたよ」
うう、唇が近づいてきた！
「いつから？」
「今聞くの？それ」
「うん」
「Aんちの帰り道、時間一分かかんなかったくらいって言った時」
「……ん？」
「俺も一分かかなかったくらいだった」
「そうなの？」
「けどね、今日のうちあげ、8時間位に感じた」
「一時間半くらいだったよね？」
「……やっと、ギューできるよ！長かった」
二宮くんの目、キラキラしてる。
吸い寄せられるように、唇が重なって、二宮くんが、くふ、って喉で笑った。
二宮くんが笑いながらぎゅーって抱っこして、体中が心臓になったみたい！
ううう！
どきどきする！
「そうだ、一個。約束して？」
「ん？」
「男性恐怖症は治してもいいから……男はみんな狼、ってこと忘れないでね」
「みんな狼なの？二宮くんも？」
「そうだよ、俺が狼になったとこ見たい？」
「見たい！」
「……あのね、そういうとこがバカなの！」
二宮くんがひっくり返った。
けど。
……流石に私でも狼がどういうことがわかってるんだけどな！
「なぁんだ、……覚悟決めたのに」
「……はっ？」
二宮くんが、再び床にばったり倒れた。
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作者名：よしの
| 作者ホームページ：
作成日時：2017年6月17日 4時
