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松本さんが、あは、って笑って、ちゅ、って首を傾げて、高校生みたいなキスをした。
ううう。
胸が苦しい。
いいのかな？
いいんだよね？
もう、嬉しいって言っていいのかな。
「……ほら、素直に喜べ」
「それ、すごい、俺様……」
「うるせ」
頭を抱え込んで、ぎゅううって抱き寄せられて、腕の中にすっぽりはまった。
そのまま、噛み付くみたいにたくさんのキスが降ってきた。
「……んー」
息が止まるくらい強く抱きしめて、松本さんが、呟く。
「はぁ、……やっとだよ……頑固者め」
顔を見合わせて思わず吹き出した。
心の箍が外れたら、もう溺れるだけ。
せっかくのワインも飲まないで、くすくす笑ってはキスして、見つめ合って、好きだよ、とか言ってまたキスして。
なにこの甘いの。
完全に腕の中で溶かされる。
もう、我慢できないよ、ってとこまで甘い松本さんに酔わされて、完全に松本さんの『いい子』になった。
可愛いやつ。とか、好きだよ、とか耳元で囁かれるたびに頭がクラクラする。
私の体より先に心を完全に支配されて、
私の精神まで全部に触れて、優しいキスをして、ああもう。
ものすごく、愛されてる、って実感するような濃密な時間を過ごした。
完全に酔わされた状態。
超デレデレ。
激甘もいいとこ。
ちょうどいい感じの俺様なのに、満足そうに私を抱っこしてすりすりしてる姿は間違いなく天使。
なにこれ最高。
ここは、天国だな。
ってくらい幸せな時間をくれる人。
私って愛されてるって心から思えるというか。
「あー……A、超かわいいんだけど」
「えええ？」
「俺の事超好きだよね？すっげひしひしと伝わってくる！」
……ああ、似たもの同士なんだね、きっと。
くすくす笑って、また、腕の中にすっぽりハマってみる。
ぴったり。
「ぴったりじゃね？」
はは、って幸せそうに微笑む姿に。
胸がきゅううん、って苦しいくらい幸せで。
「こんなに幸せでいいのかなぁ」
「うん。むしろ幸せにならなきゃダメでしょ」
「……ん？」
「すげ、色んなコト犠牲にして幸せになった自覚があるんだよね、じゃあ責任持って幸せになんなきゃね？」
っていうか松本さん、たまんない。
声が甘い。
突然末っ子出してきて甘くなるやつみたいな。
ねぇりーだー？とか、にーの！とか、相葉さぁん。とか翔くぅーんとか。
これに近いやつ？
見た目や性格からは思いもつかないくらい、まるくて優しくて柔らかい心を持ってる。
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作者名：よしの
| 作者ホームページ：
作成日時：2015年10月13日 10時
