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そっか、早まった私に笑ってたんだな！
呆れたのかな？
もしかしてふられたのか？と思い詰める始末。
じゃあお前から連絡しろよ、うぜー
とかももちゃんに言われて。
『連絡するって言ってくれたから待ってる』
ってまるで乙女なセリフが自分の口から出て
ももちゃんに、そうやってノンビリ待ってる内に盗られたりしてね！
とか脅されたりした。
思い切って連絡しようとして勇気がでなくて、
きっともうダメなんだ、ダイエットやーめた！
と自暴自棄になって、ピザとパスタをドカ食いした日の夜。
『明日夜からうちに来たら？』って、連絡がきた。
嬉しいより前にやっぱりお泊りなんじゃん！
よかった、早まってなかった！とか思った自分の虚しさよ。
しかし！
ダイエットやめた途端連絡くるとか！
嘘でしょ！
そんなこんなで、
迎えた当日。
冒頭に、戻る。
「Aちゃーん？どうして泣くの？困ったな、……A？」
ふんわり抱っこされて、我慢できるのに我慢せずに泣きながら肩におでこを、トン、ってぶつける。
「だってさっき、……一番のファンであり、彼女であり、親友でって、それだけで、もう天にも昇る気持ちで嬉しかったのに、……家族って」
「ああ、ごめんね、早まったよね」
「違うんです、嘘でも嬉しくて、あの」
相葉くんが私の顎をくいって持ち上げて、私の頬の涙を、手のひらで、ごしごし。
「こんな嘘つくわけないじゃん！」
「……」
「初めて会ったとき覚えてる？」
「忘れるわけないよ、大好きな人が目の前にいたんだよ、全部覚えておこうって必死だったよ！」
「あの時さぁ、こっちみて携帯ポトリと落としてそのままAちゃんも消えちゃったでしょ？まさか今見たのは幻？って思って」
「落ちましたもんね私」
「そこで俺も一緒に落ちちゃった！」
今のどう？うまかった？
とか言ってるけど、何故だ？なぜだ、あんなテンパってるだけの私を見てなんで落ちた？
疑問のほうが沸々と。
「……なぜ、こんな私なんかを……美人のももちゃんならともかく……」
「A」
ん？
顔を見上げたら、キラキラの目が私を見下ろした。
「俺にとってはね、Aちゃんが世界で一番可愛いんだって！」
はい、アウトー！
膝の力がとうとう抜けた。
うそ。
立ってられなくなったのは生まれて初めて。
ホントにあるんだな、膝から落ちるとか。
とか頭のどこかで冷静になりながら、床にペッタリ座り込む。
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作者名：よしの
| 作者ホームページ：
作成日時：2015年7月31日 19時
