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「それに知ってた？あの飲み会。Aちゃんとももちゃん、すっごい狙われてたよ？」
あ！
つい！
癖でちゃん付けしちゃう！
AA、AA、A。
言い慣れなきゃね。
なんて呟いてる相葉くんのことが
ああ、たまらなく好きです。
「でもね、相葉くん、ああいう場面では女を口説くのが礼儀だから……別に本気ってわけじゃ……」
「いーや！あれは！狙ってたね！」
同じように床に座って、隣でうんうん、って頷く相葉くん。
「でもそういうのはあしらい慣れてるから」
「でもあんなあぶないとこに置いて帰れないよ！」
「……え？」
ちょっと待って？
ということは？
え？
「誰かにお持ち帰りされちゃうじゃん！だめー！ダメダメ！」
「え？」
「ん？」
「でも、初めて会った日にですか？初めて会った日に、そう、思ってくれたってことですか……？」
「……」
「……なぁんてね、あはは」
ああ、なんで私意味もなく笑っちゃうんだろうな！
「……ほんとのこというとさ、初めてあった時から、あの中の誰にもAちゃんを盗られたくないと思ったんだよね、うん」
ぽかーん。
まじで。
うっそ！
「なんでまた！」
「なんでだろーね、Aちゃんは何で俺のこと好きなの？」
「……え！全部が好きだから何で？と言われると、……選べない！」
くしゃって感じで、んふふふふ、って笑う。
「涙止まったね」
相葉くんがわたしの鼻をつん、とした。
「寄り目になっちゃってる！あはは！」
あー、ずっと笑われてる。
仰け反ってあはは！って。
ヘアバンドみたいなのをばさっと外して、サッラサラの髪がふぁさ！って落ちた。
「あの晩ご飯」
「そんなのいらないから、もういい加減こっちおいでってば！」
腕を引っ張って、ソファに掛ける。
相葉くんは私の腕を掴んだまま、至近距離でバチッ！と目があった。
ちっか！
近い！
すぐ近くに！イケメンが！
このイケメンは！私の彼氏です！
また、くううう！って胸のギューってなってるのを耐えてたら、どうしたの？って心配そうに顔を覗き込む。
「あんまり嬉しいと、死にそうにならない？」
「あー、わかる！」
「ね！」
「うん！」
にこにこにこ。
微笑み合ってたら、相葉くんが、チュ、ってキスしてきた！
「……っ！」
「こーゆーのでしょ？俺も今嬉しくて死にそう！」
いや、今のその嬉しくて死にそうってセリフに嬉しくて死にそう。
目が回って、ソファから、転げ落ちた。
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作者名：よしの
| 作者ホームページ：
作成日時：2015年7月31日 19時
