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「もー。すぐ落ちるんだからー……」
「色んな意味で落ちてる、落ちまくり……」
「ねー、Aってさ、時々困ったみたいな顔してるけどさ、それって」
「……もしかして……こんな顔？」
相葉くんが心配してくれてる。
恋人である私の心配をして……くううう！
恋人！
息絶え絶え。をこらえる顔。
「それそれ！」
「これ、好きすぎて死にそうなときの顔なんだけどな……」
「好きすぎ顔？なの？これが？我慢してるみたいな顔してるけど」
「へにゃへにゃになるの我慢してるもん！」
「我慢するなー！」
相葉くんがまた私をソファに引っ張りあげた。
「ね？我慢しなくていいよ？」
「ひええええ！言い方！えろい！」
「ぐふ」
腕で顔半分隠してくふふふ、って笑ってる相葉くんが可愛くて爆死寸前。
「やだ、くすぐったい！」
「まだ何もしてないのに！」
「もうくすぐったい！」
「こんなんで一々ひゃーひゃー言われてたらえっちなことなんもできないじゃん！」
「ひいいい！想像したらやばい！」
「こら！なに想像してんの！」
ソファの肘掛けにぎゅーって捕まって、ドキドキとか色々堪えてたら頭を、ぱっこん！と叩かれた。
思わず相葉くんの顔見あげる。
「叩いた！」
「あ！つい！」
「叩かれたぁ！」
「ごめんごめん」
なでなでなでなで。
うー。
なでなでなでなで。
なでなでしてた手が下りてきて頬をすりすり。
「やわらかいほっぺー」
「あうぅ……」
大きな手で後頭部をぐっ！と支えて、頭を固定された！
こ、これは！
これは知ってる！
この目は！
相葉くんが笑うのをやめて、視線をすとんって私の唇に落とした。
キャーキャーキャー！心の中でかなり叫んでるけど、ここは寧ろ我慢するところ！
唇がそおっと重なった。
口から心臓が出てきそう。
相葉くんのシャツをぎゅーって掴んだら、掴んだ手が、ブルブル震えた。
おでこをコツンとぶつけて、相葉くんの手が私の手にちょっと触れた。
「震えてる……」
「……ん」
じーって見下される。
優しい綺麗な瞳から目が離せなくて、戸惑ったまま見つめ返していたら、相葉くんが私をぎゅーっと、抱き寄せた。
「ね、もしかしてさー」
「……うん」
「ほんとは怖がりなんでしょ？だからいつもそうやってふざけたり笑ったりしてるんでしょ」
「……」
そんなこと言われたの初めてだけど、
ああ、そうなのかなぁって思ったら、
ふぅ、っと身体の力が抜けた。
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作者名：よしの
| 作者ホームページ：
作成日時：2015年7月31日 19時
