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同級生に、コンビニに用があるならさっさと入んなさいよ、二度と出てこないでね、とか憎まれ口を叩いて追い払う。
「今度は、ＯＢ会合同でやろうぜ！」
そう言って奴が消えていった。
「Aちゃんって、あれだよね……ほんとはすっごい面白いっていうか……男勝りというか」
「オッサン系ってことですよね、バレてました？」
「会うたびに携帯に傷増えるし、手とかキレイにしてるけど傷だらけだし」
「……ガサツですみません……」
車の前まで来たら、相葉くんがシートに深く身を沈めて私を、チラッと見た。
こんな近くにいるのにラインで通話する意味は。
「俺に誘われるの迷惑だったんなら言ってよ、言われないとわかんないよ、いつも楽しそうだったしさ」
「……楽しかったよ！すごく楽しくて楽しくて！ずっとこのまま続けばいいって思うくらいで！」
「……」
「……だから、もう、辛くて嫌になって」
相葉くんが私を見てる。
どういうこと？って顔で。
「相葉くんはももちゃんが好きなんでしょ？だから、協力しようかと……二人きりにしてあげようって思って……ところでももちゃんは？」
相葉くんが首を傾げた。
え？え？って言ってる。
「ももちゃんはどこ？」
「真ちゃんと二人きりにしてあげようって思って二人にして置いてきたけど、え？」
「なんで真くん？」
「っていうかなんで俺がももちゃんを？」
二人でじーっと見つめ合う。
「あれ？」
「あれ？」
声が揃った。
「相葉くんは、ももちゃんが好きなのかなって……」
「違うよ？最初っから真ちゃんがももちゃん狙いなんだけど」
「……」
「協力しようって思って？」
「なんだよ、すっげいい人じゃん相葉くん」
「ん？」
相葉くんが目をくりくりさせた。
「ずっと協力してたの？あなたアイドルよ？気軽に一肌脱いじゃダメだよ！」
「え、だって」
「ももちゃんが相葉くんに惚れる可能性考えなかったの？」
「それはないんでしょ？好みじゃないって言われたもん、一番最初に！」
「そんなの知らない！」
「Aちゃんがお手洗い行ったときかなぁ？A騙そうって思ってもそうは問屋が卸さねえ、とか怒っててね、ももちゃん」
「……」
「私は相葉くんの見た目とか職業に騙されないよー、タイプじゃないからアイドルスマイル見てもむず痒いだけで私の目は騙せないよ、ってね？」
「……なんということを」
ああ、頭痛がする。
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作者名：よしの
| 作者ホームページ：
作成日時：2015年7月31日 19時
