Will you Marry me? (ページ44)

今日:12 hit、昨日:33 hit、合計:947,493 hit

・ページ44

「Aさんとは1年ほど前から結婚を前提にお付き合いをさせて頂いています。

先日、Aさんに結婚を申し込んで、彼女から承諾の返事をもらいました。今日はご家族の方から僕との結婚を許して頂きたくて挨拶に伺いました」

玄関前で言ってた通り、今まで聞いたことないぐらいの緊張した声で和くんが話してくれて、まっすぐに前に座る家族を見る。

お兄ちゃん2人はニコニコと笑っていた

でも、お母さんは・・・

雅行「妹が決めたのであれば、僕たちに反対する理由はありません。妹をよろしくお願いします」

「ありがとうございます」

母「本当に大丈夫ですか？」

『お母さん？』

お兄ちゃんの言葉からみんなが賛成してくれてると思ったのに、急にお母さんが口を開いた。

母「初めてお会いする方にこんな事を申し上げるのはどうかと思いますが・・・」

『ちょっと』

「構いません、言ってください」

母「この子は末っ子として生まれて、周りから甘やかされて育ちました。口では「大丈夫」と言いますけど、母親の私から見れば、まだまだ子どもです。

そんな子が結婚してやっていけるのか不安もあります。」

「はい」

母「それに、二宮さんのお仕事は特別でしょう？結婚などすれば、心よく思わない人だっていると思います。普通の方と結婚するよりも多くの苦労をする事になります。

あなたはこの子を本当に守れますか？」

『・・っ・・』

母「親として、苦労する事が分かってるような結婚を娘にして欲しくないんです」

隆行「・・お母さん」

お兄ちゃん達もお母さんがこんな事を言うなんて思ってなかったのか、驚いたようにお母さんを見てる。

それでも、和くんだけは驚いた様子もなくお母さんを見ていた

「そう思われるのは当然だと思います。はっきり言って、僕はAさんの結婚相手としてふさわしくありません。」

『・・・』

「それが分かっていても、僕は今の仕事以外できません。

彼女ならもっといい人がこの先現れる事だってあると思います。

それでも僕は彼女に隣にいて欲しい。僕が「幸せにします」とは言えませんが、2人でなら「幸せになれる」と思っています。」

その言葉を聞いて、涙が溢れた

2人とも結婚が楽な道なんて思ってない

でも、それを怖がって2人離れ離れになるより、2人一緒にいた方が絶対に幸せになれると分かってる。

お父さんとお母さんもそうだったでしょ？