Will you Marry me? (ページ39)

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「とりあえずさ、2人揃って挨拶に行ける日をお互い確認しとこう？結婚するためには避けて通れない道なんだから」

『うん、そうだね。聞いとく』

歌舞伎座の休演日なら、みんな家にいるだろうと久しぶりに実家に行った。

『ただいま～』

玄関を通ってリビングに入ると、3歳になったばかりの七緒八が走り回っている。

七緒八「あー！Aちゃん！！」

『七緒くん、大きくなったね』

わたしを見つけると、まっすぐに走って抱き着いてくれる所が可愛くてたまらない

一旦、しゃがんで七緒くんを抱っこする

愛「Aちゃん、久しぶりだね」

ソファに座ってる義姉の愛ちゃんが声をかけてくれる。

『お久しぶりです。お兄ちゃん達って今日いますか？』

愛「いるよ、今は稽古場にいると思うよ。」

『じゃあ、ちょっと待ってます』

愛「声かけて来ようか？」

『いやいや、大丈夫です。今日はオフで時間あるから、出て来るの待ちます』

七緒八「Aちゃん、あそぶ？」

『うん、遊ぼうか？』

1時間ぐらい七緒八くんとリビングで遊んでるとお兄ちゃん2人が入ってきた。

勘九郎「あれ、珍しいね。帰って来てたの？」

『帰って来てました』

七緒八「ねー」

七之助「A来て、ご機嫌だね、七緒八。おじじだよー？」

稽古着のまま隆行(七之助)が七緒八くんに構おうとするけど、逃げられてる。

『いまAちゃんと遊んでるんだもんねぇ？』

そのままギュッと抱きしめてると、「何か用事だったんじゃないの？」と隆行くんが核心をついた質問をしてくる。

『そうなんです。お母さんは今日いる？』

雅行「いるよ、呼ぶ？」

『うん、呼んでほしい』

わたしがそう言うと、タイミングが良くお母さんが入ってくる。

母「あら、珍しい。帰って来てたの？」

『ちょっと話があって。今いい？』

みんなが「うんうん」と頷くのを確認してから、抱っこしてた七緒八くんを膝から降ろす。

家族と会話する時ってこんなに緊張したかな？ってぐらいに緊張してる。

小さく深呼吸して自分を落ち着ける

『結婚したいと思ってる人がいて、会ってもらいたいと思ってます』

なんで敬語になっっちゃったんだろ？お父さんがいる時は敬語でみんな話てたけど。やっぱり緊張してるんだ、わたし

隆行「二宮さん？」

『はい』

確かめるようにわたしを見た兄の目をしっかりと見た。