Will you Marry me? (ページ36)

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《誕生日おめでとう、プレゼント開けてね》

あっ、もう日付変わったから開けて良いのか

衣装から私服に着替えて、渡されたあの日から鞄に入れっぱなしだったAからのプレゼントを手に取る

重さはなく、振ってみるとカチャカチャと何かが擦れる音がする

袋を開けて、左手に中身を出してみる

大野「なんだそれ？」

「Aにもらったんすよ」

これ、キーホルダー・・・だよな

裏返しになってるプラスチックの部分を表に返してみる

そこには有名なニコちゃんのスマイルマークとすぐ下には《YES!》とアルファベットが描かれている

「・・・・」

これって・・・そういう事だよな？これがプロポーズの返事ってこと？

すぐ携帯手に取り、Aの名前をタップする

メンバーは俺の行動になんだ？なんだ？と驚いてるけど、いま説明してる時間はないんだよ、ごめん

prrrr prrrr

『はい』

「A、今どこ？」

『和くんの家にいるよ』

「今から帰るから、待ってて」

『うん、待ってる』

櫻井「ニノ？」

「ごめん、俺帰らないと」

大野「お、おう。お疲れ」

「お疲れ！」

マネージャーにマンションまで送ってもらうけど、その数十分の時間ですら、今の俺にはいつもの倍以上に感じる

マネ「明日の迎えは」

「あとでメールしといて！！」

すぐに車のドアを閉めて、エレベーターのボタンを押す

何度押したって変わらないって分かってるのに、何度もカチカチとボタンを押してしまう

ようやく来たエレベーターに乗って、自分の階を押す

このエレベーターってこんなに遅かった？

部屋に近づくにつれて、俺の心拍数も上がっていく

扉が半分開くとその隙間に体を割り込ませて、エレベーターから降りるとすぐに鍵を差し込む

慌ててるから上手く鍵が入らない

「くっそ！」

ガチャガチャと慌てていると、部屋の中から鍵を開ける音が聞こえた

『おかえり、和くん』

「・・・・」

俺の慌てように可笑しそうに笑ってるAを見ると、もう何も言えなくなって、扉が閉まるのも待てずに、Aを抱きしめた

「A！」

『そんな慌てると思わなかった』

「そりゃ慌てるでしょ」

楽屋からずっと握ったままだったキーホルダーをAに見せる

「ホントに？」

『もう1回聞いて？もう1回だけ』

Aのおねだりに負けて、あの時と同じようにAの瞳をしっかり見つめる