Will you Marry me? (ページ28)

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「明日何時なの？」

夕食を終えて、2人ともお風呂も入り終わってようやくゆっくりした時間が流れ始める

ソファにもたれるようにしてラグの上であぐらをかいてゲームを始める。初めの方はテレビ見て笑ってるAの声が聞こえてたけど、段々と笑い声が減ってきた

「A？」

『・・・ぅ～ん』

あ、これはソファで寝ようとしてるな

「ソファで寝んなよ」

『・・まだ起きてるよ』

「眠いんだったらベッド行きな？」

Aはソファに座ってるから床に座ってる俺が見上げようにすると、明らかに眠たそうな目をしてる

1日仕事して、帰って来たら買い物行ってメシ作ってたら、そりゃ疲れるよな

「A？」

『・・・・』

今やってるバラエティ見たいんだろうけど、そんだけ眠かったら内容なんかもう入って来てないだろ

「これ録画してるから、また今度見な？」

ゲームを一旦セーブして半分寝てるAの手を引いて寝室に連れて行く

普段はしっかりしてるのに、たま～にこういう手が掛かる一面が悪くないなと思う

今まではゲームを途中で止める事ほどイラっとする事はなかったけど、Aのためになら平気でゲーム止めるんだから、人間て変わるもんだなと自分で自分に感心するよ

『本当に録画してるよね？』

「してるよ、大丈夫」

ベッドに入りながらAが念入りに確認してくる

「A 明日何時に起きんの？」

布団をかぶって既にお休みモードになってるAに1番大事なことを確認しておく

『8時』

「ん、わかった」

こういう事はしっかり覚えてるんだもんな、さすがですよ

布団に入ったAはすぐに夢の中に行ってしまったのを確認して、寝室の灯りを消してリビングに戻る。

冷蔵庫から缶ビールを取り出してゲームを再開する。

ソファの端に置いた鞄から、キーホルダーが落ちかけてるのが見えた

「おっと」

キーホルダーが落ちる前に片手で鞄の中に押し戻す。

必ず持ち歩いてるキーホルダー

何て事はない、そこら辺に売ってる物かもしれないけど

俺にとってはこの世で最も価値がある代物

夜遅くというか、明け方までゲームをしてからAの眠るベッドに向かった

『和くん？』

ゴソゴソと寝るポジションを整えていると朝だと思ったのかAが目を覚ましてしまう

「まだ夜だから寝てていいよ。起こしてごめん」

『ううん、おやすみ』

「おやすみ」

Aを抱き枕のように後ろから抱えて俺もようやく眠りについた