Will you Marry me? 4th season (ページ36)

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「A、A、…ただいま」

目を開けると和くんがいて

一花をお風呂に入れてベッドで寄り添った時は寝かしつけたら、
すぐにリビングに戻って和くんが帰って来るのを待ってるつもりだったのに

『…寝てた、よね』

「可愛い寝顔だったから、起こさずにずっと見てようと思ったんだけどね」

『それはだめ、起こしてくれてありがとう』

仰向けになってスマホで時間を確認しようと頭元を探るけどスマホが見つからない

『あれ、わたしのスマホ、その辺にない？』

「それよりさ、

Aちゃん、

俺になんか渡すもんあるんじゃない？」

ニヤっと悪戯っぽく口角を上げて和くんがキスしてくる

『んっ……飲んでるの？』

「飲んでない、素面よ、俺

ねぇ、何かあるよね？」

もう答えを知ってるのに、どうしても答えをわたしの口から言わせたいのか、和くんはニヤニヤしたまま顔を覗いてくる

昼間はあれだけ和くんに渡そうと思ってたのに、日付が変わるとこんなに虚しい気持ちになるなんて

『何の日か知ってるの？』

「んふバレンタインでしょ

現場で貰って気付いたんだけどね」

『…いっぱい貰ったんでしょ？』

「おバカな奥さん、

数が多けりゃ良いってもんじゃないでしょうよ、

それとも、

パパになったら本命からは貰えないっていう罰ゲームでもあんの？」

『…もう日付変わっちゃったよ』

「そう？

ていうか、リビング行こうよ

このままだと一花起きるよ？」

『…うん』

和くんに促されてベッドから出てリビングに向かうけど、絶対日付は変わってる

だって、起こされた時に一花を寝かし付けて一緒に寝てしまってから、すぐに起こされた感覚じゃなかったから

2月14日より先に渡すのはアリなのに、後から渡すのはアウトな気がするのはどうしてなんだろう？

リビングに入って時計を確認するとまだ日付は変わっていなくって

『…まだこんな時間？

いつもと同じ時間だって言ってたから、もう日付が変わってるんだと思った』

「ほら、A

早くちょうだいって、日付変わるよ？」

急かされながら冷蔵庫からお皿を取り出して、テーブルに置く

和くんは言う事があるでしょ？っとわたしを抱き寄せて額を合わせ見つめてくる

『和くん、大好き』

「もう一声ちょうだい」

『ふふっ和くん、愛してるよ』

「かわいい、俺も愛してる」

満足そうに笑った和くんからのキスを受けて幸せに満たされる

和くんが時計に魔法をかけた事をわたしは知らない