Will you Marry me? 4th season (ページ21)

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陣痛が収まってる間に車椅子に移って、診察室に入る

「う～ん、まだまだ子宮口が開いてないから、昼までは進まないねぇ、これは」

『結構進んでると思ったんですけど』

「いやぁ、まだまだよ。ここからが長いんだから！寝れる時に寝て、食べれる時に食べといてくださいね」

先生は笑顔で激励すると「外来があるから」と診察室を出て、代わりに入ってきた助産師さんに手伝ってもらって、病室に入る

「先生、なんだって？」

『まだまだだって、しっかり寝て、ご飯食べてって言われた』

それで大丈夫なの？っという表情でIMALUが助産師さんをバッと見る

40代後半ぐらいのその助産師さんはわたしがベッドに移るのを手伝いながら笑っている

「むしろここから間隔が短くなるのに時間が掛かるんですよ、さっきも子宮口は全然開いてなかったから。
先生の言う通り、その時に備えて体力温存してくださいね。

わたしもちょくちょく様子を見に来ますからね」

『スマホ取ってくれる？』

「はい、何ともないの？」

『今は波が来てないから痛くも何ともないよ』

そう陣痛の波さえ来ていなければ平然としていられる、今の内にと入院した事を和くんにメールしておく

『今日仕事は？』

「ある、11時から収録」

病室内にある時計を目をやると9時を回った頃だった

『じゃあ、そろそろ出た方がいいね』

「・・・1人で大丈夫？」

わたしより不安そうな顔をしたIMALUがいた

『家に1人でこの状態だったら、流石に怖かったけど、病院にいるし大丈夫だよ』

何とかIMALUを安心させようと笑顔を見せる

仕事に穴を開けさせるわけにはいかないからね

「本当に？本当に大丈夫？だって1人だよ？」

『いま和くんにも連絡したし、うちの親にも言ったから大丈夫。

平気だからIMALUは仕事行って？まだまだ生まれないって言われたばっかりでしょ？』

「・・・わかった。なんかあったら連絡してね」

名残惜しそうな顔をしてたけど、IMALUは病室を出て行った

うちの母親には連絡したけど、たぶん来ないだろうなぁ

舞台がある日は歌舞伎座に行ってるだろうし、嫁に出した娘の出産に寄り添うような母ではない

prrr prrr

『もしもし？和くん？』

「A？俺だけど、大丈夫なの？」

いつもよりちょっと慌てたような声音

『いま陣痛の間隔が15分になるかなぁって感じかな

さっき先生も診てくれたけど、まだまだ生まれないって』

「予定通りに終われば20時だから、それまで・・・」