074 ページ24
ガタンッと音が響き、太鼓鐘は審神者のいる部屋を覗く。
布に包まっていた審神者が横に倒れたみたいで、太鼓鐘は「倒れただけか」苦笑すると、ピクリとも動かない審神者を見て首を傾げた。
そして先程まで聞こえていた寝息も、耳をどれだけ澄ましてみても聞こえてはこず、なんだと違和感を感じる。
太鼓「……大丈夫か?」
声をかけても反応は無い。
ふと先程こんのすけが言っていた事を思い出し、まさかと中に入り駆け寄った。
包まる布を剥いで審神者を見ると顔が青ざめており、近くで耳を澄まし漸く聞こえる程度の呼吸を繰り返していた。そして、首には何故か真新しい手の跡が見える。
太鼓「おいおい、まじかよっ」
こんな一人の時に、と太鼓鐘は焦ったが取り敢えず薬研を呼びに行こうと部屋を飛び出す。
「うわっ!?」
「ちょっと!?」
太鼓「悪ぃっ!!」
ドンッとぶつかり、桶に入った水を零す厚と驚く乱。
そして二振りは慌てて離を飛び出す太鼓鐘を見て首を傾げる。
乱「ちょっと〜どこ行くの?」
太鼓「悪いっ!緊急事態だから主を見ててくれっ!!薬研呼んでくるな!」
厚「大将の!?」
バタバタとそれだけ告げると太鼓鐘は出て行き、二振りは審神者の部屋へと入り様子を見ると驚いた顔をした。
乱「主さんっ…主さんっ!」
厚「嘘だろっ?」
離でワタワタと二振りがしている時、太鼓鐘は全速力で本殿の広間へと足を踏み入れ薬研を探す。
燭台「貞ちゃん!?どうしたのそんなに急いで」
太鼓「みっちゃんっ!!薬研はどこだ!?緊急事態なんだ!この際こんのすけでもいいから、教えてくれっ!」
鶴丸「一旦落ち着け貞坊、なにがあ」
太鼓「主の緊急事態なんだよっ!」
伽羅「あいつに何かあったのかっ?」
ガタンッと音を鳴らして今剣は立ち上がると、広間を飛び出し離へと向かう。
それとすれ違うように薬研と堀川達が広間に現れる。薬研の手にはつまみ上げられ半泣き状態のこんのすけも。
太鼓鐘は薬研とこんのすけを見ると駆け寄り、肩を掴んだ。
太鼓「主がっ」
薬研「あぁ、直ぐに行く」
薬研はそれだけで悟るとこんのすけを太鼓鐘に渡し離に走って向かった。
そして太鼓鐘は薬研を見届けた後、自分も向かおうと思ったがこんのすけを見て首を傾げた。
950人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
夢小説大好き - 泣きました。画面の前では大号泣です…ズビッ 小さな審神者ちゃんよ‟か‟っ‟た‟ねぇ‟!!素敵な作品ですね!更新頑張ってください!! (2021年11月22日 18時) (レス) @page32 id: 92d4b2d08c (このIDを非表示/違反報告)
ひな - 続編、待ってます! (2021年11月11日 6時) (レス) @page32 id: 28b6274f8d (このIDを非表示/違反報告)
橋本アリィちゃん(プロフ) - とても面白かったです!続きを待ってます!(*´ω`*) (2021年10月2日 1時) (レス) @page32 id: 1849d0f1e6 (このIDを非表示/違反報告)
雪見大福(プロフ) - これからも無理せず頑張ってください (2021年9月2日 2時) (レス) id: 4031fb98ab (このIDを非表示/違反報告)
?シアン?(プロフ) - 蘭奈(らな)さん» いつもコメントありがとうございます! ほんとに更新のペースが遅くなったりなどして、迷惑をかけてしまいますが、どうかこれからも温かい目で見守っていただけたら幸いです!ほんとにありがとうございます、そしてこれからもよろしくお願い致します! (2021年8月23日 21時) (レス) id: fbca4b02d3 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:檸檬堂 | 作成日時:2021年8月18日 23時