お嬢様の日常【探偵チームｋｚ】 (ページ2)

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「今日のｋｚ会議はここまで！アーヤを送っていこーぜ。」

ある土曜日、私たち探偵チームｋｚは若武の家でｋｚ会議を行っていた。

まぁ、会議と言ってもほとんど雑談だったけれど。

「あーあ、何か事件でも起きねーかなー、それか、超お金持ちの人が我々ｋｚを雇ってくれねーかなー」

若武が頭の後ろで腕を組みながら言った。

「超お金持ちは絶対ないな。」

ビシッと言ったのは上杉君。

「何をー！今なんか言ったか？上杉。」

「だから、超お金持ちの人が俺たちを雇ってくれるわけねーって言ったんだよ。」

「そこまで言ってないだろ！」

「ちゃんと聞こえてんじゃん。バカ武が。」

「馬鹿杉！ちょっと表出ろ！」

「あぁ？上等だよ。」

「まあまあ、二人とも落ち着けって。」

今にも殴り合いを始めそうな勢いだった二人を止めたのは、黒木君。

「なんなら俺が相手になろうか？」

黒木君の勢いに二人は怖気づいて、大人しくなった。

「さすが黒木だよねぇ、」

感心したように小塚君が言った。

「まあ二人ともまだまだ子供だってことでしょ。」

からかうように言ったのは翼。

「「子供じゃねえ！」」

「おぉ、すっげぇハモった。」

無邪気に忍が言った。

何気ない日常。

こんなに何気ないひと時が好きなんだ。

私はふと、そんなことを思っていた。

そして角を曲がった、そのとき

ドンッ

「キャ…」

先頭を歩いていた若武と、向こうから来ていた女の子がぶつかった。

「いって‥‥」

そこまでだったら別に驚かない。

驚いたのは、

「お嬢様っ！大丈夫ですか？お怪我は‥‥」

女の子と一緒にいた男の子が、女の子のことを〝お嬢様〟と呼び、尋常じゃないほど心配していたこと。

「お嬢様‥‥？」

私たちはしばらくポカンとしていた。

「いたた‥‥蒼、心配し過ぎよ。」

そして顔を上げた女の子に、私たちは目を奪われた。

藍色の綺麗な髪に、それと同じ藍色の大きな瞳。

顔のパーツが整っていて、綺麗な女の子だった。

そして、男の子に手を貸してもらいながら立ち上がって、スカートを軽くはらって言った。

「失礼いたしました。お怪我はありませんか？」

若武は男の子に手を差し出されて、それを掴んで立ち上がった。

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