37 ページ37
翔陽と同点に追いついた三井さんのスリーポイントシュート。
そのシュートをきっかけに湘北はドッと湧き上がる。
水戸「え"っ、!?」
高宮「ギョ!!!」
晴子「Aさんっ?!」
『どしたの……あれ、?』
ヒヤリとした感じ、頬に触れてみると水の感じ。
もしかしなくても私は今涙を流しているのだろうか、それで周りを驚かせてしまっている。
『ごめ、……どーしたんだろ。』
正直に言ってしまうと、何となく理由は分かってた。
『三井寿が、帰ってきたからかな………』
水戸「三井さん、スゲぇね」
『うん、すごい。』
三井さんの放ったゴールからまたその流れは湘北に来るかと思われていた。
私も、そう感じていた。
けれど相手は前回大会2位のチーム。
やはり一筋縄ではいかず、花形さんがオフェンスリバウンドをそのままダンクして点差がまた開かれてしまう。
晴子「ああっ!!また点差が開いた!」
晴子ちゃんも言っている通り、前半も終了に近づくにつれてジリジリと翔陽が点差を広げていく。
せっかく追いついたのに!!!という気持ちも少なからずあるけれど、ウチの子たちも動きはだいぶ良くなってきているのだ。
「やっ、やべえ!!」
「また9点差まで開いちまった…!!」
『前半残り30秒、ここを勝つには何としても点差は1桁で収めたい…』
精一杯祈った、花形さんの手から放たれるシュートも綺麗な軌道だということを知ったから。
ガンッ !!
しかし花形さんが放ったシュートはリングに嫌われ弾かれる。
水戸「あッ!!!!!」
赤木「なに!!」
晴子「桜木君!!」
「うおおおおっ!!!」
ボールが弾かれたそのとき、コートの中でも一際目立つ赤髪が吠えた。
「リバウンド王桜木!!!」
私の願いは無事に届き、桜木もまた、練習のときと同じ動きをし始めた。
そして花道がリバウンドをとったのと同じタイミングで、前半終了のブザーが鳴った。
ピーーーー !!!!
「前半終了〜〜〜!!!!」
いいリバウンドだったためか、会場は一気に湧き上がりどちらの応援をしに来た訳でも無い人たちも自然と声を張り上げてコートに笑顔を向け、応援していた。
私たちのバスケットが会場を巻き込んだことが嬉しくて、みんなのいる控え室に向かう足取りはとても軽くそれはもう小走りになってしまうぐらいだった。
161人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
HAL(プロフ) - ネコさん» ネコさんありがとうございます…、気づいた時めちゃ声出ました、、音で覚えてちゃ行けないですね……!!! (2023年1月28日 14時) (レス) id: dd7884e58b (このIDを非表示/違反報告)
ネコ - いつも楽しく読ませてもらっています。面白いです、藤真さんのまは、真じゃないでしょうか?間になっていますよ。更新楽しみにしています。 (2023年1月28日 11時) (レス) id: 424c5bcf0c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:HAL | 作成日時:2023年1月21日 19時