8. 馴染みで ページ9
夕飯の準備が終え、新八君と一緒に皿を運んでいると、丁度散歩に出かけていた神楽ちゃんと定春が帰ってきた。
「A!!もう一人連れてきたアル!私の部下ネ!」
「リーダー、俺は部下じゃない!!桂だ!!」
凄く懐かしい声が聞こえ、銀時と一緒に玄関の方へ駆けつけると予想通りの人が居た。
前より凛々しくなった彼の姿が。
彼も同じ様に、私を見て驚いている。
「……っ…、!!銀時、お前の隣に居る奴はもしかして…、A……か?」
銀時は面倒くさそうに頷くと、
小太郎は思いっきり私に抱きついた。
いきなりの事で銀時達はびっくりして、小太郎を私から遠ざけようとするが、
『こ、小太郎?久し振り……?小太郎もだいぶ男らしく…』
「この馬鹿者ッ!!」
その叫び声で中にいた者全員が何事だろうと駆けつける。
「ヅラ、あんまり大声出すなよ。いくら何でも久しぶりだからって…、」
「忘れたのか…!あの対戦の後、Aは重症を負って、あいつ等に連れさられたのだぞ!!
それでも生きて、再び会えた事に嬉しい訳が無かろう!!」
その言葉に私と銀時は言葉が詰まった。
しんみりとした空気を変えようと新八君が助け舟を寄越した。
「まあまあ、Aさんの初かぶき町での晩御飯と言う事で、早くご馳走を頂きましょ?」
………
ここで食べるご飯は余りにも賑やかで、
騒がしい。
あんなに用意したご馳走も数分程で平らげてしまった。味も美味しいって言ってくれて、作ったかいがあったな…。
「すまないね。ここのモンの晩飯はこのくらい騒がしいのさ。」
とお登勢さんが、最後の一杯をめがけて取り合いをしている神楽ちゃんと銀時を見て呆れていたが、そこも何処か優しい眼差しをしていた。
『えぇ、でも楽しそうで何よりです。』
「銀時とあの桂とは馴染み何だってね。アンタはあの戦争の時はあいつらの帰りを待ってたんだろう?」
『いえ、私も参加してました。攘夷戦争に。
男装をしてましたけどね。』
そう言えばお登勢さんは一瞬驚き、そうかいと言って目を伏せた。
私達は10年近くの間生き別れたみたいなもの。
するとお登勢さんは高そうな酒を2つ、私の方に置き、その場から立ち上がり、
「銀時、折角馴染みと出会ったんだ。水入らずにそれ飲みな。私達はここでお開きにしてもらうわ。たま、新八といっしょにここが片付いたら下の階に来な。」
と私達に気遣って話し合う機会を与えてくれた。
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目覚まし時計の針 - 関西弁の赤髪キャラ…あれ…なんか天国が見えr((( (2022年9月10日 18時) (レス) @page38 id: 0727e3cb02 (このIDを非表示/違反報告)
綾葉メグ(プロフ) - イチゴミルクさん» はじめまして!読んでくれてありがとうございます!長い間ずっと更新していなかったので、待たせてしまった事の申し訳無さと、それでも読んでくれて、応援のメッセージをくれる方が居てくれた嬉しさでいっぱいです。残りの物語を更新出来るよう頑張ります! (2022年7月5日 7時) (レス) id: f190ad2f2f (このIDを非表示/違反報告)
イチゴミルク(プロフ) - 初コメ失礼ッ!最近見始めたばかりなのですが京都弁夢主ちゃん可愛いしかっこいい…!あと,設定見た瞬間に,楠本…あ,私の苗字…え,運命?((()夢主ちゃんお嫁にもろてm((()更新頑張って下さい!応援してますッ (2022年7月3日 21時) (レス) @page3 id: 4b77fe0276 (このIDを非表示/違反報告)
蒼月 - いえいえ!いつも楽しく読ませていただいてます!これからも頑張ってください!! (2019年11月3日 18時) (レス) id: 7a59223088 (このIDを非表示/違反報告)
綾葉メグ(プロフ) - 蒼月さん» コメントありがとうございます!!毎回読んで頂き、こちらとして励みなります! (2019年10月28日 17時) (レス) id: fe3feae032 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:綾葉メグ | 作成日時:2019年10月21日 6時