【銀魂】紅華の女医

19. 愚痴を聞いたり ページ22

「……アイツら……今度こそ切腹させるぞ…、
切腹ぅ…！！」



『…、大変ですね……。』



思ったより不満が溜まっていたらしく、
あらゆる愚痴を零し、想像を絶する程の長さに達した。



近藤さんがお妙さんをストーカーをしたり、沖田君が勝手な行動、主に土方さんを抹殺する計画とか何かで、街に被害を及ぼし始末書を書かせられるハメになったり。


見れば良く分かるけど。



「何さり気なく隣座っとんじゃ！ストーカーが！！」


「グフッ…！！」



「次は…これを使って土方を……」




うん。近藤さんがボコられてる姿と、沖田君がデスソース持って悪笑いをしてる所は見ない事にするわ…。


他の隊士は少し緩いだとか。あの鍛錬で良く分かっている。


本当に苦労してるんだな…。



でも、



『それなりに、彼らの事を考えなさってるんですよね。


苦労する事はあるし、正直一発切ってやろうなんて思ったりするけど、


彼等が居ないと何か物足りない。


なんやかんや、やっぱり付いて行きたくなるんですよね。彼らの事を。』



土方さんにとっての彼らはかけがえの無い絆で結んだ仲…何ですよね。




「…そうだな…。腐れ縁ってやつだろ。


話を聞く限り、お前にも居そうだな。そのかけがえのない絆で結んだ仲って奴をよ。」



『……騒がしい人達でしたけどね。

前と同じ様な仲じゃありませんが、きっと彼らにとっての私が…私にとっての彼等が、硬い絆で結ばれているのだと信じたいですね。』



いつまで私は昔を掘り起こすのだろう…。



彼等には新しい仲間がいる。



私はただの昔の知り合いにしかならない。




でも、思ってしまうんだ…。




あの時みたいに戻れたらなんて…。




『…どうして未練がましいのかしら…。』



いつの間にか暗い話になっていて、土方さんに誤った。



今日は聞く側として話を聞くつもりだったのに。



すると土方さんはお猪口をテーブルに置き…
下げる私の頭をそっと上げた。




「お前見たいな奴に思われる連中はさぞかし幸せだろうな。

…、顔を見せてくれねぇか？」




相当酔っているのか、土方さんらしく無さそうな口説きが始まる。



それに面に手を伸ばし、それを取ろうとする。



『あの、待って下さい 土方さん！！』




タイミング悪く声変わりの効きめが解き始めてる？



ここで土方さんにバレる訳には……！！



『…すみません、土方さん』



今の事は聞かなかった事にして下さいね。

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