紹介遊戯 レオン&ココ ページ17
「いやー、楽しみやなぁ。」
レオンは舞台を背に一人呟いた。
そう、今日は待ちに待った自己紹介当日である。
開始時刻まであと数十分。
結果としてはヒューゴは気分やら何やら言っていて参戦するかどうかは定かでは無かったが月菜は「めんどいからゲームするわ」と既に後方に居る事が確認できている。
零やメイディは後々参戦するのだろうが、宗近も来ると言う。
ふんふん、と鼻歌を歌う程上機嫌であった。
場所は帝国北部にある簡単な街である。
街とはあくまで建前の様で、ちょっとした広場にステージもどきが並べられただけだった。
やけに人が多い。
服装がボロい者はスラムで暮らす人間、しっかりとした身なりの人物は西共和国の人間。
要するに、味方等ほぼ居ないのである。
恐らく、西共和国の人間は早々にケリを付けようとするだろう。
となると狙われるのは俺だろうから、アイツらが自己紹介する意味も皆無。
ヴィッセンやヴェルトに至っては早くゴミ処理をしなければ、と意気込んでいる。
元気が良さそうで何よりだゾ!
そうこうしている内にココから名を呼ばれた。
『レオさん、準備は?』
「完璧。そろそろ始めようか。」
ファンファーレが鳴る。
これは果たしてどちらの叫び声になるのか。
レオンが登場する。
清々しい笑顔で作り笑いを浮かべながら。
スピーチを始めて数分。
それはまるで開幕の合図。
ぴん、手榴弾が飛んできて頭上で爆発した。
「アハハハハハ!!!生きている喜び、生を感じる声ぇ!!!」
レオンは両手に持つ刃物を硬く握り締めると次々に敵を切り始めた。
美しく、舞う様に、無駄を省いて。
それが彼の一番輝かしい姿なのだろう。
周りは自由自在に思うまま暴れている。
無意識に上がる口角を堪える事が出来なかった。
はー、溜め息を吐いても状況は変わらない。
これは最早虐殺だろう。
そう呟いた。
刹那、レオンと目があった。
その時彼はにやりと悪どい笑みを浮かべたのだ。
途端に耳元のピアスから連絡が入る。
「現在の状況を説明するゾ、ココ。」
『はぁ?そんな事してる暇あるんです?』
「勿論。まず敵数だが数師団…いや、十二師団だな。随分とまた熱烈な歓迎だ。」
『前回の三倍以上あるやないですか。』
「アイツらは楽しそうにしているから大丈夫だゾ。さて、ココよ。」
『…なんです?』
「暴れたいと思うか?」
―――諸君、戦争は好きかね?
ソイツは微笑んでそう言った。
遊戯を始めようか。
三条宗近の刀 龍祁宗近→←【閑話】電子の城塞は瓦解する事を知らず/ヒューゴ
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味噌田楽(プロフ) - 更新しました。 (2021年6月1日 21時) (レス) id: 9f9b8eea81 (このIDを非表示/違反報告)
味噌田楽(プロフ) - 更新します。 (2021年6月1日 21時) (レス) id: 9f9b8eea81 (このIDを非表示/違反報告)
柊 琥珀(プロフ) - 三ツ星優星さん» 了解しました。 (2021年3月14日 0時) (レス) id: 15069fcb1b (このIDを非表示/違反報告)
三ツ星優星(プロフ) - 柊 琥珀さん» メモ欄のお知らせです。追記も少ししたので閲覧お願いします(。・ω・)ゞ (2021年3月14日 0時) (レス) id: b581edf190 (このIDを非表示/違反報告)
柊 琥珀(プロフ) - 三ツ星優星さん» お知らせってどこのお知らせですか? (2021年3月13日 21時) (レス) id: 15069fcb1b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:参加者様一同 x他6人 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/ikatomo/
作成日時:2021年1月24日 0時