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どちらの家で見るかという重要な会議を行った末、私の家に決定。
「いいの?」
「いいよー。私、一人暮らしだから気張らないで大丈夫だよ。」
「ありがとう。じゃあ、お邪魔、します。」
「どうぞー。」
1Kのマンションだけど、部屋が結構広くて一人暮らしには充分の広さ。
防音設備も空調設備も申し分ないし、いい物件。
家賃高いけど。
「お茶しかないけど、良いかな?」
「あ、ありがとう。綺麗に整頓されてるね。」
「殺風景でしょ。そんなに見ても何も無いよー。」
「いや、女の子らしい部屋だから、緊張する。」
女の子らしい?
白い家具で揃えてるけど、そんなに拘ってない。
だから意外なとこ褒められて、ちょっとドキッとした。
「じゃじゃーん。プロジェクター。」
ドラ〇もんのように取り出したプロジェクターに、角名くんは細い目を少し開いてフッと笑った。
「鈴見さん、意外とお茶目だよね。家にプロジェクターあるの羨ましい。」
お茶目って優しい言い方してくれてありがとう。
でも遠回しにガキってディスらないでもらっていいですか!
「いとこのお兄ちゃんが一人暮らしする私にプレゼントしてくれたの。」
元気にしてるかな、お兄ちゃん。
まあ毎日連絡とってるから元気なのは分かるんだけど。
人使い荒いしセクハラ発言してくるけど、優しくて頼れるお兄ちゃんなんだよね。
「へぇ。良い人なんだね。」
「へへっ、そうなの。じゃあ1から見よー。」
「うん。」
部屋を暗くして、壁に映された映画を鑑賞する。
男の人と2人で映画鑑賞なんて初めてだけど、その初めてが角名くんで良かったな。
趣味とか合いそうだし。
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モモ - このお話、続き楽しみです!!更新頑張ってください! (2023年1月10日 6時) (レス) @page8 id: 759a61aa3f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:稲城 | 作成日時:2022年3月9日 11時