夜廻41.愚痴 ページ4
怖い怖い怖い怖い!
私を見つめ口元を三日月に歪めた彼の、
藍玉色の瞳がギラリと光る
『すみません何も言ってま
「太宰」
私の必要の弁解は、中原さんのとてつもなく
低い声に遮られる
‥‥お願いします勘弁して下さい
「太宰ッつったよな?」
『そんな事言ってな
「言 っ た よ な ?」
言いましたすみません』
思わず謝罪の言葉が流れ出る程、 恐ろしい形相の中原さん
どうしよう。夏姉の所に帰る前に命日をむかえそう
いや、私は別段それでも問題ないんだけど夏姉に一言のお礼も言わずにこの世を去るっていうのはちょっと
「手前、太宰を知ってるのか」
『知ってるというか、私のバイト先の上で働い
てる人で‥‥
でも、あの人苦手なので、ほとんど喋った事
ないんですけど、というか私が避けまくって
るんですけど
そこまで言ったときだった
がしッ!!
私の両手が
手袋をはめた手にガッチリと握られる
手かせがジャラジャラと音をたてた
『えッ』
「分かるか手前!!」
私の前には
キラキラした顔の中原さんがいた
_______
____
「それでよ!?太宰の奴」
かれこれ二時間。中原さんの愚痴を聞かされている
分かったのは、中原さんがかなりの苦労人だと
いうこと
太宰さん。その悪戯は流石にひきます
私の中では太宰さんに対する警戒度がみるみる
上昇中
「理解してくれる奴は中々いねェからな
手前みたいな女がいてよかったぜ
女は大体、太宰の野郎にほだされちまう」
『あーー。太宰さん、顔は整ってますもんね
でも、私なら出会い頭に心中に誘ってくるよう
な男性、どれだけ整っていてもお断りですね』
「手前、本ッ当に分かってる女だな!?」
嬉々としている目の前の中原さんは、まるで子供のような笑顔
でも、私の記憶が正しければ、中原さん、
龍から中原「幹部」って呼ばれてた気がするん
だけど
「幹部」って偉い人だよね
ポートマフィアの偉い人=ヤバい人
多分この等式は間違っていないと思うんだけど
私の脱出の妨げになる気がする
‥‥そして、私の予感は見事的中するのだ
「手前、ウチに来いよ」
『‥‥‥‥え』
「ウチに来れば、太宰に絡まれる事も減る
あいつと顔をあわせずにすむのは、手前にとっ
ても利点だろ」
‥‥どうやら、私はどうあがいてもポートマフィアに勧誘されるらしい
450人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「文豪ストレイドッグス」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
りんず(プロフ) - ユイさん» ユイ様、コメントありがとうございます!そう言って頂けると嬉しいです! (2018年4月8日 10時) (レス) id: f93fc47876 (このIDを非表示/違反報告)
ユイ - おもしろかったです (2018年4月8日 1時) (レス) id: e31a251f71 (このIDを非表示/違反報告)
りんず(プロフ) - 「名もなき贖罪の銃士の少女」さん» ありがとうございます!(^-^) (2018年4月4日 20時) (レス) id: f93fc47876 (このIDを非表示/違反報告)
「名もなき贖罪の銃士の少女」(プロフ) - 良かったです!これからも頑張って下さい! (2018年4月4日 20時) (レス) id: bb589a0fac (このIDを非表示/違反報告)
りんず(プロフ) - 「名もなき贖罪の銃士の少女」さん» 「名も無き贖罪の銃士の少女」様、イメ画ありがとうございます!とっても嬉しいメッセージまで添えて頂いて、にやけそうになりましたが、自分で足を踏んづけてこらえました((近々載させて頂きます!本当にありがとうございました! (2018年4月4日 20時) (レス) id: f93fc47876 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:りんず | 作成日時:2018年3月16日 19時