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3粒、 ページ4

幻太郎side


『そんなに美味しかったでしょうか………

しかし、美味しいという言葉の意味も、

自分がなぜ泣いているのかも、

知らないと言っていました…………


温かい…………






それに長居を許してしまいましたし…

調べてみますか。』




米粒が数個のこったお椀を洗い、水を流す。


すっかり眠った彼女を寝室に残し。


気持ち良さそうに寝ていましたね…。






洗い終わり、水を止め、寝室に足を運んだ。






未だに、静かに寝息をたてている。



動かないと、まるで人形のよう。


真っ白な肌に、

レモン色の髪、

たしか、目は赤だったでしょうか…




彼女が寝ている空間だけ、時が止まったような。








スっと障子を閉め、書斎に向かう。


そして、机につき、万年筆片手に、


原稿用紙に文字を書き込んでいく。







万年筆の紙を傷つけるような、

無機質な音だけが、

書斎になっている。








そこに別の音が紛れるまで、

小生は筆を走らせた。









まあ、その正体は、

彼女が書斎の障子を開けた音でしたが。


振り返ると、彼女が、顔だけを隙間から覗かせ、

じっとこちらを見ていた。



「……幻太郎、邪魔かな?」



『大丈夫です。

それより、歩けているのですか?』



立って彼女に近づく。



「?大丈夫。」



障子を完全に開けきると、

確かに彼女はしっかり立っていた。




『そうですか。

ならば、お風呂に入ってきてください。

ある程度の汚れは拭き取りましたが、

残っているかも知れません。』



彼女の前に立ち、髪を撫でた。



「………わかった。」



そういって、場所を教えていないにも

関わらず、彼女は駆けて行った。




先程並んで分かりましたが、

身長は150程度でしょう。

年は………中学生でしょうか…






そんなことを考えながら、

キッチンに行く途中。



スマホを手に取り、乱数に、

彼女を調べるよう、依頼した。

4粒、→←2粒、



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作者名:羽憐 | 作成日時:2019年4月17日 20時

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