敬語美少年×敬語美少女。【黄】

美 ページ3

Aside


るぅちゃん、かぁ……
恥ずかしいですね。

私が実際に呼んでみたら、どんな反応をするんでしょう……？


先生が黒板に何かを書き始めたにも関わらず、頬ずえを付いて考える。


るぅちゃん、るぅちゃん、るぅちゃん……！

ちょっと照れ臭くて嬉しいですね(❁´ω`❁)


そんな風に私が1人考えを膨らませていたら


先生「おい柏野A
俺の話聞いてたか？えー今年の文化祭なんだが……」
『……//』

先生に注意されてしまった。
何も言えなかったけれど、クラス中の視線が私に集まって、頬が熱いです……

ちゃんと聞くのが1番ですね。


慌てて黒板を見ると「文化祭の出し物」と書いてある。


そっか……もうそんな季節なんですね。
私達も高校三年生。

今年がこの学校最後の文化祭。
何がいいんでしょう？

無難に喫茶店とかですかねぇ？


するとクラスのお調子者が立ち上がった。


モブ「体育館貸し切って劇やらねぇ？
シンデレラとかなwwwww」

モブくんは完全に巫山戯て言ったようだが、クラスメートの受けは案外良い。


「シンデレラ……私シンデレラのドレス作りたいかも！」
「俺王子に仕えてるモブの家来やりてぇ」

お……この空気はもしかして……



「「シンデレラ、良いんじゃないか？！」」


なんとクラスが一致団結
シンデレラ派がほとんどです。


これには先生も呆れ顔で


「おー……じゃあ今年はシンデレラでいいな？
1限目時間取るから配役決めておけよー」


ちょっと寂しそう？に言った。
そして先生は恐らく職員室へ……


先生が居なくなり、騒ぐかと思ったら学級委員長がその場を制した。


「はーい。
じゃあ配役決めていくからとりあえずシンデレラに出てくる人書くからね。
A！書記手伝ってくれる？」
『分かりました！』


学級委員長兼、マドンナちゃんの横でチョークを動かす。


えぇっと、まずシンデレラ、王子、王様、あぁ後継母とかお姉さんとか入りますよね……


……よし、書けました！


シンデレラ、王子、継母達、ナレーション、魔女、各一名
舞踏会で踊るシーンに出る人、10人程度


まぁ後細々したものは決めながら追加したら良いですよね。

マドンナちゃんの方をむくと、眼鏡の奥の綺麗な目で「うん」と言ってくれた。


「えー、それでは決めます。多分重要な役は決まりにくいからモブ的存在の役から決めます。……」


マドンナちゃんの言葉のせいか、シンデレラ、継母(姉は決まった)、魔女、ナレーション以外は全て決まった。


王子はなんと事の発端のあのモブくん……

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