ねぇ当主様、私かなり優良物件だと思うから取り敢えず嫁にして【五条悟】

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「着いた…」









何とか坂を登り切り無事高専に辿り着いた

帰りは降りだから余裕だね、早く悟様に封筒渡して帰ろう。余計な事に巻き込まれでもしたら嫌だし、あの人に会うのも凄く面倒。と言うか悟様何処に居るんだろ、そういう詳しい所まで書いてよね！！

取り敢えず職員室に行ってみるか









「職員室って妙に緊張する…失礼しまｯ」









扉に手を掛けようとした瞬間ガラガラと開かれるそれ

フラグって言うのは案外早く回収されるもんなんだって今初めて理解した。これからは簡単に建築しないから、お願いだから数分前の世界に戻ってください。

それか早く悟様来てください









「え、もしかして…Aさん？」


「…どなたの事でしょうか、人違いですよ」


「覚えていないのも無理ないね、だって10年前に1度しか会った事ないんだから」









ごめんなさいめっちゃ覚えてます

夏油傑さん、術式は呪霊操術。出会いが衝撃的過ぎて逆に忘れられなかった、なんなら苦手対象に入ってるから忘れたくても忘れられなかった。苦手な人ほど変に覚えてちゃうよね、面倒な頭してるよホント。

お願いだから早く来て悟様









「夏油、夏油傑だよ。私を救ってくれたAさん、ずっと会いたかった」


「あ、アー…確か出会って直ぐに熱烈な告白をしてきた夏油さんデスカー？」


「っ！思い出してくれて嬉しいよ。返事は後日と言っていたから待っていたのに、そのまま会えず仕舞いで凄く悲しかったんだ」


「…申し訳ありません、少々忙しかったもので」









優しそうな口調に少し胡散臭いが笑顔を絶やさない夏油さん

悟様と同じくモテる部類の男だろうが、私は夏油さんが苦手である。ほら、今の会話からもじんわりと滲み出てるんだもん。

私が苦手なタイプの男性は









「改めて、私と付き合ってくれないかい？」









顔が良くて優しそうで
束縛が強そうな男、である









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