痛いのは最初だけ２【佐野玲於】 (ページ38)

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さんじゅうはちページ38

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嘘下手だね

立ち止まってそんなこと言ってきた亜嵐くん。

A『嘘なんか、、』

亜嵐『知ってる？Aちゃん嘘つくとき鼻触るの(笑) 俺気づいてたよ、、』

A『でも、、玲於くんは親戚だし、』

亜嵐『関係ないよ。』

A『それにエリカちゃんが、、、』

亜嵐『え、、エリカちゃん？』

A『、、、好きなんだって、エリカちゃんのこと。好きって気づいちゃったってこの間玲於くん言ってたもん。。』

亜嵐『Aちゃん、、、さっきからそれって玲於が好きって言ってるよ。』

A『私、、やっぱり玲於くんが好き、なのかな。でもダメなのに。好きになんかなったらダメなのに、、、好きって認めたらダメだよ。』

亜嵐『...じゃあさ、確認なんだけど、、、俺がAちゃんを好きって知ってる？』

A『へ？、、亜嵐くんが？』

亜嵐『あぁやっぱり鈍感だったか(笑)

俺、好きだよAちゃんのこと。。』

突然そんな事言われて足りない頭はパニック！

嘘でしょ？亜嵐くんが？え？私なんかを？

ありえない、ないない、、こんなイケメンで優しい亜嵐くんが？。。

亜嵐『頑張ってアピールしてたんだけど(笑)』

A『、、冗談だよね？亜嵐くん優しいからそんなこと言ってくれるんだよね？』

亜嵐『俺は本気だよ。そんなこと冗談じゃ言わない。』

真っ直ぐこっちを見て言う亜嵐くん。今日はお酒飲んでないし、その真剣な表情からも気持ちが伝わって信じられないようなことだけど本当なんだって理解した。

亜嵐『玲於が好きなのはわかってる。。。
でもそんな辛そうな顔してるAちゃんは見てられない。俺なら絶対そんな顔させないのにって、、、、っ、Aちゃん？』

A『...玲於くんのこと考えただけで胸が痛くて、、、すごく痛くて。こんな痛いのに、、
でも、それってやっぱり好きだからで。。

...だから、亜嵐くんはすごく優しいのに、、、私なんかを好きって言ってくれてるのに、、あの、ごめんなさい。。。』

亜嵐くんが彼氏なら迷わず幸せなはずなのに。

亜嵐『ちょ、泣かないで！俺が悪かった。こんなこと急に言われてビックリしたよね、、ごめんね。』

背中をポンポンしてくれて、私こんな優しい亜嵐くんを振ったのに亜嵐くんはそれでもやっぱり優しくて、、、

申し訳ないって気持ちと、私はやっぱりどうしようもないくらい玲於くんが好きって自覚する。