大空321 ページ49
NOside
マカロフが去るとカエデはエルザと向き合う。
エルザは心配そうな顔でカエデを見ている。
「カエデ、お前がそこまで言う敵はアクノロギアくらいしか思い浮かばない」
「アクノロギア!?」
「嘘だろ!?」
その名前にカエデよりもむしろ周りのメンバー達が驚愕する。
フェアリーテイルにとって忌むべき名前だ。
「やっぱりそうかな……でもまだ少し時間はあると思うからエルザは今のうちに指令室に行ってくれ。俺はスティング達に会って力を貰ってくる」
「一人で戦う気か?」
「私も一緒に戦います!!」
「ウェンディ!何を言ってるのよ!!」
ウェンディがミネルバの治療を終えてカエデへと駆け寄って宣言する。
シャルルが必死に止めるもカエデの腕にしがみつく。
「アクノロギア相手に一人じゃ危険です!私は滅竜魔道士です!一緒に戦います!!」
「いや、ウェンディはみんなのガードを頼む。雷神衆がまともに動けない今、みんなを守れるのはウェンディしかいない」
「でもっ!!」
尚も食い下がるウェンディだがカエデもここは引くわけにはいかない。
相手がアクノロギアだとしたらジョットですら敵わなかった最強の敵だ。
ウェンディを戦わせる訳にはいかない。
エルザもその気持ちは理解できた。
共に戦いたかったがカエデの顔を見てそれを望んでないことを悟る。
どのみちエルザはフェイスを止めなければならない。
だからこそウェンディの肩にエルザは手を置いた……
「ウェンディ……お前も分かっているはずだ。アクノロギア相手では我々は何の役にも立たないと」
「っ!!」
ウェンディもそれは分かっている。
自分ではカエデを手伝うどころか逆に足を引っ張ってしまう事も……ウェンディは唇を噛み締めて俯いた。
「カエデさん!」
「ヨミ」
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