大空309 ページ25
NOside
ラクサスの魔法が炸裂する直前、ネオミネルバは冥界島に取り込まれて岩と同化したエルザの前で激しく怒りに燃えていた。
エルザが取り込まれるまでは心踊るバトルを楽しんでいたのにタルタロスの介入によってそれが突如終わりを迎えた……
エルザと戦うのは三度目だが悪魔に転生した自分に一歩をひけをとらないエルザに歓喜していたというのに……
何故そうまで喜んでいたのかミネルバは自分でも理解していなかった。それは心の奥底に秘めた想い……
「(エルザなら……エルザならきっと妾を……)」
自分の本当の想いに気付かず自嘲するように力ない笑みを浮かべるとこれからどうするべきか考える。
だが次の瞬間、冥界島全体が眩しい光に包まれ、ミネルバは咄嗟に絶対領域を発動して難を逃れるが体全体が光に包まれているアレグリアは凄まじい叫び声をあげた。
「ギシャアアアアッ!!!」
「くっ!うるさい奴め……これはまさかフェアリーロウとかいう魔法か?となるとマスターマカロフの仕業か……」
さすがはフェアリーテイルのマスターというべきかと感心していたミネルバの視界の端で何かが動いたような気がした。
そちらを向くとミネルバは驚愕し、そして歓喜する。
ミネルバが見たのは冥界島に取り込まれたエルザが本来の色を取り戻していく光景だった。鮮やかな緋色の髪が翻りミネルバに向かって飛び込んで来た。
「はっ!!」
「そうだ!それでこそ……それでこそ我が愛しのエルザァッ!!」
復活したエルザの剣撃を受けとめ、ミネルバは再び心踊るバトルに身を委ねた……
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