大空303 ページ13
NOside
冥界島
「はあああぁっ!!」
「ちっ!」
エルザの鋭い剣閃を紙一重で避けながらキョウカは苛立っていた。
本来ならとっくにフェイスが発動してもいい時間である。
だが目の前の女魔道士は魔力を失う事もなく次々に剣や鎧を換装しながらこちらを攻め続けている。
それが意味するところはフェイスの発動に失敗したということだ。
万全を期してエゼルまで配置したというのにこんな結果になった事に内心でエゼルに毒づく。
「(役立たずめ!)」
確かに目の前のエルザを含め数人は九鬼門でも苦戦する者もいるようだがそれでも自分達ゼレフ書の悪魔が負ける程ではないはずだとキョウカは自信を持っている。
「(フェイス計画が失敗した今エルザにばかり時間を掛けてはいられんな……)」
一度盟主に報告に戻る為にこの場をある者に任せる事にした。
その者の気配を感じとり、キョウカは大きく跳躍してその者に声をかける。
「この場はソナタに任せたぞ」
「是非もない。この時を待っておった……また会ったなエルザよ……」
「なっ!!貴様は……ミネルバ!?」
キョウカに代わってエルザの前に立ち塞がったのは大魔闘演武で死闘を繰り広げた元セイバートゥースのミネルバ……だが本当にミネルバなのかエルザは確証が持てなかった。何故なら……
「フフ……それは違うな。妾は新たな力を得て進化したネオミネルバだ!!」
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