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楽園に飛び込んだアコヤ ページ19

「今日からお世話になります!桜田Aと申します。迷惑にはならないようにしますので…」





「ああ、よろしくね。私も…よく茨には注意されるから大丈夫だよ。」




「閣下、それは閣下のためを思っているわけであってですね…!

手前のような者が注意など烏滸がましい限りであります!」



Aさんも、そこはゆめゆめ履き違えぬよう…!と敬礼ポーズをする茨。(勝手に名前呼び)






「えぇっと…それで、明日からの動きは」

「後ほど説明致しますので、10時までには下の会議室にお越しください。こちらのカードキーもお渡ししておきますので。校内であればどこでも使えます」



それまでは適当に探検でもしておいて頂けると…!と再び敬礼とうさんくさい笑顔を残して茨は去っていった。









「……えっと。」



どうしたものか。



ここに集まっているのは、確か人気が急上昇中だというEveとAdam(茨を除く)。



急に取り残された感が強くなった。




「あ、あは、私ぼっちみたいなんで、お先に失礼しま……「待って」……はい?」






どこぞの弱キャラも驚くへっぴり腰で後ずさりし、ドアノブに手をかけたところを、凄い勢いで壁ドンされた。









(なに!?モテ期ってこんな怖いの!?壁ドンにしては圧が強くない!?誰か〜、助けて〜)




ただでさえ新しい環境でビクビクしている私は半べそをかきそうになる。











「…きみ、英智くんを慕っているのかい」









恐るべき低い声で見下す冷たいひとみ。






「……と、おっしゃられましても…私…あの人のこと苦手ですし…」








絞り出すように弱々しく私は言った。






「……ふぅん」

「もう、ほんとそれだけです……」












「ならいいね!」









「…は?」



「これから、僕のことをずっと見ているといいね!

この僕に愛を余すことなく捧げ____」






雰囲気がガラリと一変し、らんらんと明るい声で自分語りを始める黄緑頭にぽかんとしていると、




「日和は、とても良い子だから大目にみてやってくれないかな……君のことを、知りたいだけなんだ。」




な、なんてお優しい声。




「はい、乱さん!……それで…あの方は何を」


「あの方?」と首をかしげる乱さんに、向こうです。と視線を送る。






俯く青髪。ずっと下を向いている。











「あぁ、漣ジュンというんだけど…何があったんだろうね。心配だ…。」

「お腹空いたんでしょうか…」

ラブコールは突然に→←きゅんが止まらない



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作者名:ピノ | 作成日時:2023年8月20日 6時

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