この気持ちは、きっとこれなのだZ ページ30
【斉藤隊長side】
苦い、なんて言葉が一番当てはまるような胸のあたりの感覚に見舞われながら、Aさんのもとへ向かったZ
他の隊士との話に夢中になっているAさんを見ると、___やはり、胸がぎゅっと締め付けられる。
…今まで、考えたことも、感じたこともなかったようなことが、ずっと頭の中で、渦巻いている。
(__笑いかけている相手が、私だったら良いのに、なんて。)
一人で朝食を済ませることだって出来る。…だが、ふいに、彼女をこちらに振り向かせたいという衝動にかられた。
…気が付けば、肩を、とんとん、と軽くたたいていた。
『…あ、隊長!!』
勢いよく振り返った、目の前の彼女は…__心なしか、先ほどよりも楽しそうな…そして、嬉しそうな、そんな笑顔を浮かべていて。
…それが、たった今、自分の方に向けられている。
…すーっと、先ほどまでの胸の苦いような感覚が、消えていった。
「おはようございます。」
と、先ほどまでAさんと話してした隊士達は、私に挨拶をしてくれたZ
…べつに、この人達が嫌いとか、そういう訳ではないのだ。…たった今だって、挨拶をしてもらえて嬉しかったのだZ
…ただ、Aさんと話しているときに見ると、胸が、痛むのだZ
…これを、嫉妬というのだろうか。
仲良くなりたい人が、他の人と、自分より仲良くしているところを見て、羨ましく思ったのだろうか。
__それならば、辻褄があう。
…他の隊士達とAさんを挟んで反対側に座れば、自分の方を向いてくれるのでは、と思い、Aさんの隣の席を指さした。
『そこに座りますか?大丈夫ですよ。』
「すげぇ、斉藤隊長と意思疎通ができてる。」
『…あ、でも俺の前の席空いてますよ?』
…いつもならば前の席に座る私に、不思議そうな顔を向けられた。
「前に座るより隣に座るタイプなんじゃないか?」
『…そうなんですかね?』
他の隊士にそう言われるが、彼女は腑に落ちない様子で考えこんでいた。
…と。
「桜井、そろそろ俺らいくわ。」
「斉藤隊長、先に失礼します。」
…他の隊士たちが先に食堂を出たので、隣の席ではなく、前の席に座った。
Aさんは不思議そうに見てくるが、それをよそに私は朝食を食べ始めた。
…私の方を振り返った時に、先ほどまでよりを楽しそうな、嬉しそうな笑顔を見せてくれた気がして。
___ひとまず、安心した、自分がいたZ
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やまなな(プロフ) - ゆるさん» 返信が遅くなってしまい、大変申し訳ございません。御覧いただきありがとうございました!私も終兄さん好きなので、ご覧いただけて嬉しいです! (2021年3月4日 12時) (レス) id: 2a45d58c1c (このIDを非表示/違反報告)
ゆる - すごく面白いです!個人的にも終兄さん好きなので嬉しいです! (2020年5月8日 9時) (レス) id: 647e80459a (このIDを非表示/違反報告)
やまなな(プロフ) - 颯さん» まさか今も見てくださる方がいらっしゃるとは…!!こちらこそ、本当に有難いです!!応援ありがとうございます、励みになります。更新頑張ります!! (2020年3月16日 14時) (レス) id: 2f769ce501 (このIDを非表示/違反報告)
やまなな(プロフ) - ピエロさん» 大変返信が遅れてしまい、申し訳ありません!!ご覧いただき、ありがとうございます! (2020年3月16日 14時) (レス) id: 2f769ce501 (このIDを非表示/違反報告)
颯(プロフ) - 久しぶりの更新有り難きです!!凄く好きな作品なので応援しております!頑張ってください! (2020年3月16日 9時) (レス) id: 9993f1b014 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:やまなな | 作成日時:2019年1月5日 23時