何者か ページ16
【桜井Aside】
*
_いったん、お茶を拭いたタオルを洗ってこようと廊下にでると。
(さっきお茶入れてくるときも思ったけど、なんだろう…。)
視線やら、気配やらを感じる、ような…。
後ろを振り返ってみるも、何もなく、気のせいか、と、タオルを洗いに部屋を離れた。
*
(しかし、隊長の、さっきのあれはなんだったんだろう…)
隊長から見受けられた、達成感、満足感のようなものの意味が、いまだにわからないままであった。
(うーん、まだまだ努力が足りない)
なんてぐるぐる考えながら部屋へ戻り、戸を閉めようとしたところ。
…やはり、違和感があった。
何か、いつもは感じない妙な気配があるのだ。
_誰か、いるのか。
侵入者でもいるのか。
机に向かって、頭がカクンカクンとなって寝ている隊長を確認した。
(…これは、言うべきなのか。一人で勝手に対応してよいものなのか。)
ということを心配しながらも、腰にしている形見の刀に左手を添え、親指でカチャ、といつでも侵入者だった場合に対応できるように準備した。
確認せず、もし仮に侵入者だとして、逃してしまうことなどがあろうものなら、やはり一度確認しよう。
そろそろと廊下へ戻り、気配のするほうへ一気に向かうと。
「…うわ!!何でここに!?」
「だから言ったじゃないですか、いくら何でも近すぎるって」
「うっせーダメガネ、近づかないと聞こえねーダロ。」
目を見開き、あたふたした銀髪天パの男と、眼鏡の少年、チャイナ服をきた少女がいた。
…そしてなぜか、急に騒がしくなった。
(少年、少女…?)
いったいなぜこのような人がこんなところにいるのか。
『あの、あなた方は、どうしてこんなところにいらっしゃるのですが。何者ですか。』
…少し、収められた刀を持つ手の力が入った。
「オイオイ、俺ら怪しいモンじゃねェよ。何善良な市民に刃物向けようとしてんの!?」
『…いや、さっきまで隠れてた時点で怪しいのですが…。』
疑いの目を向けると、必死に弁解しようとしているようだった。
「いやいや、その部屋にいるアイツに聞いてるよ?最近真選組に入ったんだって?」
『いや…聞いてるって、どうやって聞いたのですか。まさか、この方が喋らないことを利用して、何か企んでるとか…?』
「なんだこいつ!!考えることがアイツ並みに面倒くせェぞ!!」
…"アイツ"、とは。なんのことだか。
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やまなな(プロフ) - ゆるさん» 返信が遅くなってしまい、大変申し訳ございません。御覧いただきありがとうございました!私も終兄さん好きなので、ご覧いただけて嬉しいです! (2021年3月4日 12時) (レス) id: 2a45d58c1c (このIDを非表示/違反報告)
ゆる - すごく面白いです!個人的にも終兄さん好きなので嬉しいです! (2020年5月8日 9時) (レス) id: 647e80459a (このIDを非表示/違反報告)
やまなな(プロフ) - 颯さん» まさか今も見てくださる方がいらっしゃるとは…!!こちらこそ、本当に有難いです!!応援ありがとうございます、励みになります。更新頑張ります!! (2020年3月16日 14時) (レス) id: 2f769ce501 (このIDを非表示/違反報告)
やまなな(プロフ) - ピエロさん» 大変返信が遅れてしまい、申し訳ありません!!ご覧いただき、ありがとうございます! (2020年3月16日 14時) (レス) id: 2f769ce501 (このIDを非表示/違反報告)
颯(プロフ) - 久しぶりの更新有り難きです!!凄く好きな作品なので応援しております!頑張ってください! (2020年3月16日 9時) (レス) id: 9993f1b014 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:やまなな | 作成日時:2019年1月5日 23時