いのおちゃんの友達 ページ8
side.ryosuke
最終手段を使うために、俺は今けいの高校の校門に立っている。
やぶちゃんと、ひかるくん。いのおちゃんの友達。
実はやぶちゃんと俺は中学が同じで、サッカー部の先輩だった。いのおちゃんとは高校に入ってから仲良くなったみたいで、すごい偶然だな〜、と思った。ひかるくんはやぶちゃんともともと友達で、そこにいのおちゃんを加えた状態で過ごしているらしい。
いのおちゃんには会わないようにしなきゃ。俺、プレゼントはサプライズで渡したい派だから。
あ、あそこにいる二人って…、
「あ、やぶちゃ〜ん、ひかるくーん!!」
あんな長身イケメン、あの二人以外にいないよ。慌てて大きく手を振りながら二人を呼ぶ。
俺に気付いた二人は少し驚いたような顔をして、近づいてきた。
「おー、りょうすけどうしたんだよ。」
「いのちゃんなら今日バイトだから、先帰っちゃったよ?」
「あ、違うの!今日は二人に用があって…。」
きょとん、とした二人が顔を見合せる。
「俺たちに用?りょうすけが?」
「めずらしいな。」
「ちょっと相談したいことがあって。」
不思議そうな顔をした二人だったけど、「ここじゃああれだから」と移動しようと言ってくれた。
俺が相談なんて、たしかに変な話だよなあ。しかもいきなり高校に押し掛けたりして。
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